エイブラー、IMART2025協賛　3D背景で制作支援

IMART2025参加によって浮かび上がった国内外の創作環境の接点

2025年11月12日（木）に開催された「第6回 国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima（IMART2025）」に、エイブラーを運営するCarpenstreet Inc.が協賛したことが発表されました。今回の協賛は、同社が展開する背景制作特化型3Dソフトウェア「エイブラ―（ABLUR）」と3D素材プラットフォーム「エイコン（ACON）」を通じ、創作者の制作環境を支援する取り組みの一環として位置づけられています。

IMART2025はマンガIPを中心に国内外の創作者、出版社、制作会社が集う国際カンファレンスであり、当日はWebtoon戦略や越境IP展開など、制作現場とビジネスの両面に関する多数のセッションが実施されました。主催の一般社団法人MANGA総合研究所は、国際的な協業機会の創出を目指し、次回イベントとして「IMART2026春 Global Business Matching」を2026年3月24日（火）〜27日（金）に開催することもあわせて公表しています。

IMART2025の主題と議論の焦点

本イベントで取り上げられたテーマは、単に技術的な話題にとどまらず、コンテンツの越境流通やIP活用、制作フローの最適化など多岐にわたりました。出席者には海外の出版社やプラットフォーム、制作会社も含まれ、国境を超えた協業や商談の可能性が議論されました。

具体的なセッション項目は以下の通りです。これらはIMARTが掲げる“マンガからアニメ・映像・海外展開まで”という包括的な視点を反映しています。

• Webtoon戦略と制作ワークフローの最適化
• 越境IP展開とライセンス戦略
• 映像化・アニメ化に向けたIP育成と制作パートナーシップ
• プラットフォームとの連携による市場拡大手法

これらの議題は、エイブラー／エイコンが狙う領域と密接に関連しており、協賛を通じて実務に近い場での交流と情報交換を図ることが期待されます。

エイブラ―（ABLUR）とエイコン（ACON）：機能と導入実績

Carpenstreetが提供するエイブラ―（ABLUR）は、背景制作に特化した3Dソフトウェアです。複雑な3Dモデリング知識を必要とせず、直感的なUIで3D素材を読み込み、構図・カメラ・光源を調整して漫画用に最適化された2D背景として出力できます。背景制作の各工程を効率化し、背景作画時間を最大90％短縮することをうたっています。

一方、エイコン（ACON）は世界150以上の国で利用される3D素材プラットフォームで、漫画・イラスト制作に適した数千点規模の高品質3D素材を提供しています。韓国においては、フルカラー・週刊連載が主流となるWebtoon制作の現場で広く活用され、制作効率の向上と市場の発展に寄与してきました。現在では、業界の約90％が利用する標準的なサービスになっているとされています。

エイブラ―（ABLUR） 主な機能

• 直感的なUIによる3D素材の読み込み・配置
• 構図・カメラ・光源の調整機能
• 2D漫画用に最適化したエクスポート
• 背景作画時間の大幅短縮（最大90％）
• 日本語版の提供、導入支援・教育サポートの提供

エイコン（ACON） 主な特長

• 世界150以上の国で利用されるグローバルプラットフォーム
• 漫画・イラスト制作最適化の数千点の3D素材
• 韓国のWebtoon制作現場で業界標準として広く採用
• 制作効率の向上と市場成長への貢献

各サービスの公式情報は以下のURLから参照できます。エイブラ―（ABLUR）公式サイトとエイコン（ACON）公式サイト、それぞれに製品情報や導入事例、サポート情報があります。

• エイブラ―（ABLUR）公式サイト
• エイコン（ACON）公式サイト

導入支援と連携の現状

日本市場ではpixivとの連携によるコラボコンテンツ展開を進めており、3D背景素材を活用したマンガ制作の支援を行っています。これにより日本のクリエイターが3D素材を取り入れやすい環境づくりが進められています。

韓国においては主要なWebtoonスタジオやアカデミーとのネットワークを通じ、制作と教育の両面で支援基盤を構築してきました。こうした地域別の取り組みは、ローカルな制作習慣に対応しつつグローバルな市場へのアプローチを図る戦略と整合しています。

協賛の具体的意図と期待される効果

CarpenstreetによるIMART2025への協賛は、単なるスポンサー活動にとどまらず、実務的な連携と市場インフラの強化を見据えたものです。エイブラ―とエイコンが提供するツールと素材群は、制作現場の課題解決と効率化に直結するため、イベント参加による直接的な情報交換やビジネスマッチングが期待されています。

協賛の目的として同社は次の点を挙げています。第一に、日本のクリエイターがより良い制作環境で活動できるよう支援すること。第二に、国内外で築いたネットワークを通じて越境IP展開や制作パートナーシップを促進すること。第三に、制作・教育の両面での支援基盤を強化することです。

1. 制作時間の短縮と品質の両立による創作力の向上
2. プラットフォームや出版社との連携を通じた商談機会の創出
3. 教育機関やアカデミーとの協働による人材育成の促進

これらはIMARTが提供する国際的なネットワーキングの場と親和性が高く、特に「IMART2026春 Global Business Matching」（2026年3月24日〜27日）に向けた具体的な商談推進の機会と整合しています。

開催情報・参考リンクと問い合わせ先の整理

以下は本記事で触れた主要な日付、リンク、問い合わせ先を整理した一覧です。イベント概要とサービス情報を一目で確認できるようにまとめています。

上の表はこの記事で取り上げた主要な事実と参照先をまとめたものです。IMART2025における議論内容やCarpenstreetの製品・サービスの特性、提供される支援の方向性、次回のビジネスマッチング開催日程といった要点を明確に整理しています。

本件に関する詳細な情報や画像素材、導入に関する問合せは、上記の公式サイトおよび問い合わせ先へご確認ください。