千葉県商工会が実機でDX体験会、延べ150名参加
ベストカレンダー編集部
2025年11月17日 12:27
千葉県商工会DX体験会
開催期間:9月9日〜11月11日
実機に触れて理解する――千葉県内8商工会で延べ150名超が参加した体験型DXセミナー
千葉県商工会連合会は、2025年9月9日から11月11日にかけて「デジタルツール展示会・体験会~千葉県商工会デジタル化支援事業~」を開催し、延べ8回で延べ150名超の中小・小規模事業者等にDXの実機体験の機会を提供しました。主催は千葉県商工会連合会(住所:千葉県千葉市中央区中央4丁目16番1号 建設会館ビル5階、会長:寒郡茂樹)。プレスリリース発表日時は2025年11月17日10時29分です。
本事業は「座学での説明だけではDXの実像が見えにくい」という現場の課題意識に応えて企画されました。実際に機材を持ち込み、参加者が機器を見て触れて体験することで、導入時の具体的なイメージやコスト感を得られる構成としています。
開催の特徴と狙い
本体験会の大きな特徴は、単なる説明にとどまらず、実機を用いた体験が主軸となっている点です。セミナーでDXの概念や導入事例、導入コストなどの基礎を説明したうえで、会場に搬入された機器を実際に操作・体験してもらい、参加者自らが「自社で何が活用できるか」を考える契機を提供しました。
事業は無料で開催され、県内の中小・小規模事業者であれば、実施商工会の管内以外の事業者でも参加可能としました。参加費用が無料であることは、導入検討の敷居を下げる狙いの一つです。
展示・体験した機器とプログラムの流れ
体験会では点検ドローンや各種アシストスーツをはじめとする機器が持ち込まれ、参加者は実際に操作や着用を試みることができました。特に点検ドローンでは赤外線センサーを用いた可視化の実演が行われ、参加者の関心を集めました。
プログラムは大きく2部構成です。第1部でDX導入セミナーを行い、導入事例・導入コスト・何ができるかについて説明を行いました。第2部で機器の実機体験を実施し、実際の操作や機器の挙動を確認してもらいました。
持参した主な機器と体験内容
機器は職種や業務課題に即したものが中心で、点検や作業支援に関する機器が目立ちます。具体的には点検用ドローン(赤外線センサー搭載)や、工場・倉庫・現場での身体負担軽減を想定したアシストスーツなどです。参加者は実際の現場想定での使い方や、コスト面・運用面の実務的な確認ができました。
- 点検ドローン:赤外線センサーを用いた温度状況の可視化や、点検効率化の実演。
- アシストスーツ:着用により作業負担を軽減する仕組みの体験。
これらの機器を通じて、従来はイメージでしかなかった機器の実際のサイズ感、操作難易度、導入後の運用イメージなどが具体化されました。
開催地・日程・参加状況とプログラム詳細
本事業は県内8商工会で延べ8回開催され、各回とも13時からの開始でした。開催地は次の通りです。
- いすみ市商工会(開催日:2025年9月9日)
- 山武市商工会(開催日:2025年9月10日)
- 印西市商工会
- 匝瑳市商工会(開催日:2025年10月6日)
- 旭市商工会
- 鋸南町商工会(開催日:2025年11月6日)
- 酒々井町商工会
- 富津市商工会
各回の実施は9月9日から11月11日にかけてで、計8回実施されました。参加費用は無料で、対象は千葉県内の中小・小規模事業者であれば開催商工会の管内に限らず誰でも受講可能としました。
参加人数は延べ150名を超え、各回とも地域の事業者や関係者が集まりました。参加者はまずDX導入に関する基礎的な説明を受け、その後に体験機器に触れて、操作性や効果の検証を自ら行っていました。
プログラムの構成(概要)
- 開会・趣旨説明
- DX導入セミナー(導入事例、導入コスト、何ができるかの解説)
- 機器の実機展示・体験(点検ドローン、アシストスーツ等)
- 質疑応答および相談受付
セミナーは実務的な導入費用の目安や、どの業務にどの機器を導入すべきかといった点にも踏み込んだ説明が行われ、参加者が自社の課題との照合を行えるよう配慮されていました。
なぜ体験型なのか――背景とデータに基づく必要性
千葉県内の各商工会は地域の中小・小規模事業者向けに日常的に経営支援を行っていますが、これまでの支援は説明中心になりがちで、実際に機器を操作してみる機会は限られていました。DXは重要性が叫ばれる一方で、”何から手を付ければよいか”が分からず、実際の導入が進まない現状が指摘されています。
こうした背景を踏まえ、本体験会は「見て触れる」ことを通じてDXの具体像を伝えることを狙いとしました。座学では得られない感覚的な理解を得ることで、参加者にとって検討の着手点を明確にすることが目的です。
参照している調査・統計の要点
本取り組みの意義は、既存の統計・調査結果とも整合します。例えば中小企業白書2025では、デジタル化が進むと業績への好影響が見られることが示されています。また、取組段階は大別して以下の4段階とされます。
- 段階1
- 紙や口頭での業務が中心で、デジタル化が図られていない状態
- 段階2
- アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している状態
- 段階3
- デジタル化による業務効率化やデータ分析に取り組んでいる状態
- 段階4
- デジタル化によるビジネスモデルの変革や競争力強化に取り組んでいる状態
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)などの研究では、従業員規模が小さい企業ほどDXの取り組みが進んでいない傾向が示されており、「なんだか難しそうだ」という印象によって着手が遅れる実態が指摘されています。実機に触れることは、こうした心理的障壁の緩和に資するとされたため、体験型の開催が選ばれました。
実施概要の整理と問い合わせ先
本章では本事業で提供された情報を表形式で整理します。各項目を一覧化することで、開催の要点や問い合わせ先を確認しやすくしました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催 | 千葉県商工会連合会(千葉県千葉市中央区中央4丁目16番1号 建設会館ビル5階、会長:寒郡茂樹) |
| 発表日時 | 2025年11月17日 10時29分 |
| 開催期間 | 2025年9月9日~2025年11月11日(延べ8回、各回13:00開始) |
| 開催場所(商工会) | いすみ市、山武市、印西市、匝瑳市、旭市、鋸南町、酒々井町、富津市 各商工会 |
| 参加費用 | 無料 |
| 参加対象 | 千葉県内の中小・小規模事業者(実施商工会管内外を問わず参加可能) |
| 参加人数 | 延べ150名超 |
| 主な展示・体験機器 | 点検ドローン(赤外線センサー搭載)、アシストスーツ等 |
| プログラム | DX導入セミナー→機器体験→質疑応答・相談 |
| 問い合わせ先 | 千葉県商工会連合会 指導課 笹子、伊藤、岡崎 電話:043-305-5222 メール:kigyoushien@chibaken.or.jp 関連リンク:https://www.chibaken.or.jp/ |
| ダウンロード | プレスリリース素材(画像ファイル等のダウンロードあり) |
今回の取り組みは、座学での説明だけでは見えにくい部分を補うために実機を持ち込み、参加者各自が機器の操作感や導入コスト感を掴めるよう設計されました。延べ150名超の参加を通じて、地域の中小・小規模事業者にとってDXを具体的に検討する契機が提供されたと整理できます。
さらに詳細や個別相談を希望する事業者は、上記の問い合わせ先へ連絡することで、商工会による伴走支援の案内や次回開催情報の確認が可能です。関連資料や画像素材は千葉県商工会連合会のウェブサイトからも入手できます。
参考リンク: