ndjc2025が長編脚本支援で田中亮丞・中山剛平を選出

ndjc研修作家選出

開催期間:11月1日〜3月31日

ndjc研修作家選出
ndjcって何?
ndjcは文化庁委託の若手映画作家育成プロジェクトで、企画・脚本ワークショップや制作実地研修を通じて長編映画の実現を支援する事業です。
研修作家に選ばれると何をしてもらえるの?
講師による脚本・企画指導、企画書のブラッシュアップ、短尺や冒頭のパイロット映像制作支援、そして映画製作者向けプレゼンの機会が得られます。

ndjc2025が選出した研修作家――田中亮丞氏と中山剛平氏

特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO、理事長:松谷孝征、所在地:東京都中央区)は、文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2025」において、長編映画の企画・脚本開発サポートの研修作家に田中亮丞(タナカリョウスケ)氏と中山剛平(ナカヤマコウヘイ)氏を選出したと、2025年11月19日11時30分に発表した。

本発表はVIPOのニュースリリースを通じて公開されており、今回選ばれた2名は講師陣の指導を受けながらオリジナル長編映画の企画・脚本を練り上げ、パイロット映像の制作までを行う予定となっている。最終段階として、映画製作者に向けたプレゼンテーションが2026年3月に実施される計画である。

【ndjc2025】「長編映画の企画・脚本開発サポート」研修作家2名を選出 画像 2

田中亮丞(TANAKA Ryosuke)の略歴

田中亮丞氏は1991年兵庫県神戸市出身。東京学芸大学への進学後に映像制作を始めた経歴を持ち、自主制作映画での映画祭受賞などの実績を重ねている。代表作の一つ『徒歩1分のコス』はニッポン・コネクションをはじめ国内外の映画祭で上映されており、現在はフリーで脚本・演出を務めている。

研修作家としての選出にあたり、田中氏は長編企画の発想と映像化へ向けた脚本技術の両面での育成が期待される。ndjcの支援下で企画を発展させ、パイロット映像を通じて映画化の可能性を検証する機会を得る。

【ndjc2025】「長編映画の企画・脚本開発サポート」研修作家2名を選出 画像 3

中山剛平(NAKAYAMA Kohei)の略歴

中山剛平氏は1990年高知県日高村生まれ。2015年に監督・脚本を務めた中編『したさきのさき』がPFFアワード2015でジェムストーン賞(日活賞)、エンタテインメント賞(ホリプロ賞)、映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)など四賞を受賞した経歴を持つ。同作はドイツのニッポン・コネクション2018でも上映された。

その後もMOOSIC LAB 2016での『神宿スワン』や、アクティング監督として参加した『ファーストミッション』(2022年)など多彩な活動を続けており、「スリリングでハッピーな作品づくり」を志向する作家として知られている。ndjcでは長編へ向けた脚本構成や映像化の実務的課題に取り組む。

支援内容と研修の構成――企画からパイロット映像まで

ndjcの「長編映画の企画・脚本開発サポート」は、講師による指導のもとでオリジナル長編映画の企画立案、脚本開発、パイロット映像制作までを一貫して支援するプログラムである。参加作家は企画段階から外部の映画関係者に伝わる形で作品の検証を受ける。

この支援は映画化の実現可能性を高めるため、専門的な技術指導だけでなく、業界の実務的視点を取り入れたフィードバックを重視しており、完成したパイロット映像はプレゼンテーションで映画製作者やプロデューサーに向けて提示される。

研修の具体的な流れ

研修は2025年11月から2026年3月までの期間を想定しており、企画・脚本開発と並行してパイロット映像制作が行われる。脚本のワークショップや実地での制作指導、編集や試写を踏まえた改稿など、映画製作の各工程を経験できる構成になっている。

以下に支援の主要項目を整理する。

  • 企画立案:テーマ設定、構成案の作成、企画書の練り直し
  • 脚本開発:シナリオ構成、対話や演出意図の明確化、リライト指導
  • パイロット映像制作:短尺あるいは冒頭部の撮影・編集を実施し、映像化の可能性を可視化
  • プレゼンテーション:完成した企画・パイロット映像を映画製作者に向けて提示

プレゼンテーションの機会

プレゼンテーションは2026年3月に実施予定で、映画製作者やプロデューサーが参加する場で作品の企画とパイロット映像が紹介される。ここでの評価や反応が、商業制作や助成獲得など次の展開に直結する可能性がある。

プレゼンテーションの形式は、企画の口頭説明、パイロット映像の上映、質疑応答を組み合わせる予定であり、参加作家は企画意図の説明や制作計画の提示を求められる。

講師陣、スケジュール、成果例と問い合わせ情報

本プログラムでは外部講師として映画業界の実務者が指導にあたる。選出された研修作家は専門家の助言を受けながら作品のブラッシュアップを図る。講師陣の選定は制作現場の視点を反映したものとなっている。

また、本プロジェクトは過去の成果を有しており、2022年度の出身監督作品が商業公開に至るなど、実績が確認されている。

参加講師と今後のスケジュール

公表されている講師陣は以下の通りである。講師は監督、プロデューサー、脚本家の各分野から招聘され、企画と脚本の両面にわたり指導を行う予定である。

  • 小泉徳宏 氏(映画監督)
  • 巣立恭平 氏(プロデューサー)
  • 小坂志宝 氏(脚本家)

スケジュールは次のとおり公表されている。

  1. 2025年11月~2026年3月:脚本開発およびパイロット映像制作
  2. 2026年3月:映画製作者に向けたプレゼンテーション実施予定

過去の成果例と公開情報

ndjcの過去の成果として、2022年度に本プロジェクトで開発された坂本悠花里監督の『白の花実』が挙げられる。同作は第73回サン・セバスティアン国際映画祭でワールドプレミア上映され、第38回東京国際映画祭でアジアン・プレミア上映された。

『白の花実』は2025年12月26日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開される予定で、公式サイトへの案内も提供されている。これら実績はndjcプログラムが若手作家の国際的な評価や商業公開につながる経路を提供していることを示す。

関連リンク、問い合わせ先と本記事の要点整理

本件の詳細はVIPOのニュースサイトに掲載されているほか、ndjcプロジェクトの公式サイトや公式Xアカウントでも情報発信が行われている。問い合わせ先としてndjc事務局のメールアドレスが公表されている。

以下に、本記事で取り上げた主要情報を表形式で整理する。記事を通じて発表内容の要点を確認できるようにまとめている。

項目 内容
発表日 2025年11月19日 11時30分(VIPO ニュースリリース)
実施団体 特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO、理事長:松谷孝征、東京都中央区)
プロジェクト名 ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2025(文化庁委託事業)
支援内容 オリジナル長編映画の企画・脚本開発、パイロット映像制作、映画製作者へのプレゼンテーション
研修作家(五十音順) 田中亮丞(1991年生、兵庫県神戸市出身)、中山剛平(1990年生、高知県日高村出身)
講師 小泉徳宏、巣立恭平、小坂志宝
期間 2025年11月~2026年3月(脚本開発、パイロット映像制作)、2026年3月プレゼンテーション予定
過去の成果 2022年度出身監督作品『白の花実』:サン・セバスティアン国際映画祭ワールドプレミア、東京国際映画祭アジアン・プレミア、2025年12月26日公開予定
公式情報 ndjc 公式サイト: https://ndjc.bunka.go.jp/ / 公式X: @ndjc_project / VIPO ニュース: https://www.vipo.or.jp/news/48341/
問い合わせ ndjc事務局(VIPO) e-mail:ndjc@ndjc.bunka.go.jp

以上が今回の発表内容の要点である。ndjc2025の選出と支援内容、講師陣、スケジュールおよび過去の成果を整理した。本プログラムは選ばれた若手作家が長編映画制作に向けた具体的なステップを踏むための機会を提供することを目的としている。

参考リンク: