リジェネソーム、LA-Bench 2025参戦で実験自動化を加速
ベストカレンダー編集部
2025年11月22日 06:03
LA-Bench参戦発表
開催日:11月21日
実験手順を自動生成する時代へ:リジェネソームがLA-Bench 2025に参戦
スペースシードホールディングス株式会社の子会社であるリジェネソーム株式会社は、一般社団法人ラボラトリーオートメーション協会(LASA)が主催する「LA-Bench 2025: 実験手順生成AIコンペティション」に参加することを、2025年11月21日 21時50分付のプレスリリースで発表しました。本稿では発表内容を整理し、技術的な背景、組織情報、コンペティションの全容をわかりやすく伝えます。
本コンペティションは、自然言語で記述された実験指示から実行可能な詳細実験手順を自動生成するAIの性能を競うものです。生命科学・化学分野における高度な専門性と推論能力が求められるため、ラボオートメーションや生成AIの実用化における指標的なイベントと位置付けられます。
コンペ参加の背景と狙い
リジェネソームはロンジェビティ(長寿)研究や宇宙医学応用の現場で蓄積した実験知識と暗黙知をAIへ実装し、ラボオートメーション領域に新たな運用スタイルを提案することを狙いとしています。今回の参戦は中核技術のAI・ロボティクス領域への拡張を目指す具体的な取り組みの一環です。
同社は、生成AIを活用して「人とAIが共創するラボ」を加速させる方針を示しており、コンペティション参加を通じて実験設計の自動化とロボット実行の連携を検証・向上させることを目標にしています。
- 発表日:2025年11月21日 21時50分
- 発表企業:リジェネソーム株式会社(子会社)/スペースシードホールディングス株式会社(親会社)
- コンペ名:LA-Bench 2025: 実験手順生成AIコンペティション
リジェネソームのミッションと技術基盤
リジェネソームは「2040年に人類が月面に生活圏を拡大するために必要となる地上にも応用可能な老化防止技術を提供する」というミッションを掲げる研究開発型ディープテックスタートアップです。ナノ粒子である細胞外小胞(エクソソーム等)を基盤技術とし、健康寿命(Healthspan)の延伸や宇宙での健康維持に資する技術開発を進めています。
同社は、各種細胞が作るエクソソームの詳細な解析を行い、分子生物学的にナノ粒子をデザインすることで、生体内での機能を解明し応用することを目指しています。これにより、再生医療や老化制御技術、宇宙医学分野における新たな解決策の提示を図っています。
組織と代表者に関する情報
プレスリリース記載の組織情報は以下の通りです。親会社と子会社それぞれの所在地・代表者名が明記されています。
- スペースシードホールディングス株式会社
- 本社:東京都港区、代表:鈴木健吾
- リジェネソーム株式会社
- 本社:東京都港区、代表取締役社長:佐久間善太郎(プレスリリースでは「リジェネソーム代表取締役CEO 鈴木健吾 コメント」と表記される一文も含まれています)
親会社のスペースシードホールディングスは「SFをノンフィクションにする」をミッションに掲げ、投資・研究・事業創出を行う宇宙系ディープテックベンチャービルダーです。Fermentation and Longevity Fundプログラムなどを通じて発酵とロンジェビティー技術の社会実装を支援している点も押さえておく必要があります。
LA-Bench 2025:コンペティションの構成とスケジュール
LA-Bench 2025は、自然言語記述から実行可能な実験手順を生成するAIを評価するために設計された競技です。主催は一般社団法人ラボラトリーオートメーション協会、支援は人工知能学会コンペティション開催支援制度(2025年度)によります。
コンペティションは提出・評価・表彰までの明確なスケジュールを持ち、研究者や開発者が技術を比較検証できる場を提供します。提出締切や結果発表、学会での表彰までが予定されています。
公式情報と重要スケジュール
公式サイトでは詳細なルールやデータセット、評価指標、参加方法が公開されています。参加登録や提出のタイミングは公式サイトを確認する必要があります。
| 項目 | 日付 | 内容 |
|---|---|---|
| 公式サイト公開・参加登録開始 | 2025年9月13日 | コンペティション情報の公開と参加登録受付開始 |
| 提出締切 | 2025年11月21日 | 参加者によるモデル出力の提出締切(同日付でリジェネソームが参戦を発表) |
| 結果公開 | 2025年12月20日 | 運営側による評価結果の公表 |
| 表彰 | 2026年6月 | 人工知能学会全国大会にて上位チームの表彰予定 |
公式サイト:https://lasa-or-jp.github.io/la-bench/
参加意義、期待される影響、技術的アプローチの要点
リジェネソームは、本コンペティション参加により実験設計ノウハウのAI化を進め、ロボティクスと組み合わせたラボ運用の高度化を目指します。競技で得られる知見は、実験の再現性向上、プロトコルの標準化、自動化された作業パイプラインの構築に資することが期待されます。
加えて、ロンジェビティ研究や宇宙医学という応用領域から得られた専門知識を生成AIに取り込むことで、特化した実験設計能力の獲得が見込まれます。これらは地上の医療応用だけでなく、将来的な宇宙空間での利用にも関連します。
技術的アプローチと実装の方向性
プレスリリースでは「実験知識と暗黙知の融合」をAIに実装することが方針として示されています。これは以下の要素を含む可能性があります。
- 既存プロトコルの構造化データ化とモデル学習
- 専門家の暗黙知を形式化するための知識表現手法の導入
- 実験ステップをロボット指示に変換するためのフォーマット整備
- 安全性や実行可能性を担保するルールベース評価の併用
これらのアプローチは、単に生成精度を上げるだけでなく、生成された手順が実験室で安全かつ再現可能に実行できることを重視する点に特色があります。
発表内容の要点を表で整理
以下の表は、本記事で触れた主要情報を項目ごとに整理したものです。参照すべき日付、関係組織、URLなどを明確に示しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プレスリリース発表日時 | 2025年11月21日 21時50分 |
| 参戦団体 | リジェネソーム株式会社(スペースシードホールディングス株式会社の子会社) |
| 親会社 | スペースシードホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表:鈴木健吾) |
| 子会社(リジェネソーム) | リジェネソーム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐久間善太郎) |
| コンペ名 | LA-Bench 2025: 実験手順生成AIコンペティション |
| 主催・支援 | 主催:一般社団法人ラボラトリーオートメーション協会、支援:人工知能学会コンペティション開催支援制度(2025年度) |
| 主なスケジュール | 公式サイト公開・参加登録開始:2025/09/13、提出締切:2025/11/21、結果公開:2025/12/20、表彰:2026/06(人工知能学会全国大会) |
| 公式サイト(コンペ) | https://lasa-or-jp.github.io/la-bench/ |
| リジェネソーム 企業サイト | https://regenesome.com/ |
| スペースシードホールディングス | https://ss-hd.co.jp/ |
本記事は、リジェネソームが公表したプレスリリースの内容をもとに、コンペティション参加の意図・背景・スケジュール・組織情報を整理しました。コンペティションの詳細な技術仕様や評価方法については公式サイトを参照してください。
参考リンク: