多摩美術大学展「植える WELL‑BEING」12/1開幕、暮らしの知恵を展示

植えるWELL-BEING展

開催期間:12月1日〜1月12日

植えるWELL-BEING展
いつどこでやるの?
会期は2025年12月1日〜2026年1月12日。会場は東京ミッドタウン・デザインハブ(赤坂、ミッドタウン・タワー5階)。休館は12/27〜1/5、開館時間は11:00〜19:00、入場は無料です。
どんな展示やイベントがあるの?
AIやサーキュラーデザイン、デザイン人類学など5領域の研究成果と、料理人・医師・漁師らの日常の知恵を紹介。ギャラリーツアーや複数のワークショップ、シンポジウムも実施されます。

「植える WELL-BEING」——暮らしの知恵とデザインが交差する場

学校法人多摩美術大学は、東京ミッドタウン・デザインハブにて第117回企画展「植える WELL-BEING OUR TOOLS & METHODS FOR WELL-BEING」を、2025年12月1日から2026年1月12日まで開催します。本企画展は多摩美術大学の創立90周年記念展の一つであり、展覧会全体を通して「WELL-BEING(よりよく生きるための感覚)」をテーマに据えています。

ここでのWELL-BEINGは単なる心身の健康にとどまらず、「日常におけるよりよい生き方の感覚」を指し、デザインはその感覚を具現化する役割を担うものとして位置づけられます。本展は学内外の多様な領域を横断する研究成果や現場で培われた知恵・工夫を通じて、未来へ向けた“種を植える”営みを可視化します。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 2

企画趣旨の背景と学際的なアプローチ

本展では、「AIとデザイン」「サーキュラーデザイン」「ストラテジックデザイン」「デザイン人類学」「遊びのデザイン」という5つの研究領域が融合します。各領域の研究者や実践者が交わることで、個々の専門性を超えた問いと方法論が提示されます。

また出展者にはデザイナー・アーティストだけでなく、料理人、医師、漁師など、多様な職域で活動する人々が含まれます。彼らの日常や仕事に根ざした工夫や知恵を通して、WELL-BEINGの具体的な手触りが示されます。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 3

展示の構成と主要展示物

展示は大きく二部構成で構成されます。前半は多摩美術大学が2024年から展開する学科横断型プロジェクト「TAMA DESIGN UNIVERSITY(TDU)」の活動紹介を通して、教育的営みとしての“種を植える”試みを見せます。後半は「WELL-BEINGを育むための知恵と工夫とは」を出発点に、個々の出展者が携える道具や方法、記憶や気づきのかたちを集積します。

会場の奥には「植える書籍」と題したコーナーがあり、出展者が影響を受けた書籍やおすすめの書籍を集め、スクリーンでは出展者がインスピレーションを受けた箇所を抜粋して映像で紹介します。書籍は手に取って閲覧可能です。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 4

TDU(TAMA DESIGN UNIVERSITY)について

TDUは誰でも学べるヴァーチャル大学として2021年に始まり、第一線の研究者・実務家による50のオンライン講座を無料公開しました。受講生向けに学生証発行やリフレクションの場も用意され、2022年度グッドデザイン賞を受賞しています。2024年以降は5つのDivisionを通してデザインとアートの先端領域を探求しています。

TUBのYouTubeチャンネルは登録者数33,000人以上、総視聴回数620,000回以上、インプレッション数3,800,000以上という実績を持ち、展覧会と並行してオンラインを通した知の発信も継続しています。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 5

展示に参加する研究メンバーと出展者

本展のTDUメンバーと出展者は多数にのぼります。TDUのメンバーは以下のとおりです(50音順)。

  • 荒牧悠、安藤礼二、上田壮一、尾形達、久保田晃弘、小光、坂井治、佐々木千穂、清水淳子
  • 髙橋慶成、高見真平、田中美帆、谷口暁彦、鄭呟采、永井一史、中村寛
  • 西野涼子、野村辰寿、濱田芳治、宮崎光弘、矢野英樹

出展者リスト(50音順)は以下の通りです。展覧会ではそれぞれが日常や仕事で拾い集めた「豊かさの種」を展示します。

  • 東野華南子、東岳志、石倉敏明、稲葉俊郎、井原花奈、宇南山加子、太田泰友
  • 緒方壽人、奥津爾、春日亀美智雄、金森香、辛島綾、菅野大門、工藤桃子
  • 坂本大三郎、山藤旅聞、鈴木元、徳谷柿次郎、仲地慶祐、西畠清順、平河直
  • 福嶋誠、武藤千春、室田 HAAS 万央里、森岡督行、山中有、山本祐布子、湯浅良介
  • 吉田勝信、吉行良平

展示の中には多摩美術大学統合デザイン学科2025年度卒業制作優秀作品として、井原花奈による「百姓 -ひゃくのしごと-」が含まれます。作品キャプションには「百姓の姓はしごと、わざということ。百姓はひゃくのしごとができる人のことなんだ。だけど何も知らない人たちが差別用語にしてしまったんだ——百姓という言葉にもう一度出会い、知るために。 そしてこの先も残っていくことを祈って。」という言葉が添えられています。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 6

開催概要と運営体制

展覧会の正式名称は「東京ミッドタウン・デザインハブ第117回企画展『植える WELL-BEING OUR TOOLS & METHODS FOR WELL-BEING』」で、会期は2025年12月1日(月)から2026年1月12日(月)です。休館日は2025年12月27日(土)から2026年1月5日(月)までとなります。開館時間は11:00〜19:00、入場料は無料です。

会場は東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5階)。主催は東京ミッドタウン・デザインハブ、運営は多摩美術大学 TUBです。監修は永井一史(多摩美術大学 統合デザイン学科教授)、企画構成は前村達也(同学科非常勤講師)が担当しています。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 7

会場構成・グラフィック・テキスト担当

会場構成協力は大野友資、グラフィックデザインは上西祐理、テキスト構成は塩冶恵子が担当しています。こうした専門チームの協働によって展示空間と情報提示が設計されています。

多摩美術大学の概要としては、理事長が青柳正規、学長が内藤廣で、創立は1935年です。八王子市と世田谷区に2キャンパスを擁し、15学科/専攻/コースと大学院を備え、絵画、彫刻、工芸、デザイン、建築、映像、演劇、芸術学など幅広い領域を網羅しています。

デザインハブ自体は2007年4月に開設されたデザインネットワークの拠点で、展覧会やセミナー、出版などを通じて「人」「ビジネス」「知識」をつなぐ役割を担っています。構成機関には公益財団法人 日本デザイン振興会、公益社団法人 日本グラフィックデザイン協会、多摩美術大学 TUBが含まれます。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 8

会期中の関連イベントと参加方法

会期中には関連イベントとしてギャラリーツアー、各種ワークショップ、シンポジウムなどが実施されます。展覧会本体の展示と連動する形で、参加型のプログラムが用意されており、出展者自身による解説機会も設けられています。

以下に期間中の主なイベントを日時・会場・参加費などの条件とともに列挙します。

出展者によるギャラリーツアー

日時:12月21日(日)18:00〜20:00

会場:デザインハブ及びインターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(デザインハブ内)

参加費:無料、予約不要

ゲームデザインワークショップ「あそびのデザイン-ワクワクする遊びを作る二日間-

日時:12月7日(日)、12月21日(日)の2日間(両日参加できる方を優先)

会場:多摩美術大学 TUB(デザインハブ内)

参加費:1組4,000円(2日間通し)/定員:8組16名

ゲームデザインワークショップ「ウォーキングシミュレーターを作ろう」

日時:12月13日(土)13:00〜17:00

会場:多摩美術大学 TUB(デザインハブ内)

参加費:無料/定員:15名(本ワークショップは予約が定員に達しました)

連携イベント「障害 × デザイン|学びの空間どう作る? 共創シンポジウム」

日時:12月7日(日)10:00〜18:30

会場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(デザインハブ内)

詳細・ご予約は各案内ページにて確認する形となります。

各イベントの詳細や申し込みは公式ページで案内されています。展覧会の公式情報は https://www.designhub.jp/exhibitions/ueruwellbeing を参照してください。

多摩美術大学が東京ミッドタウン・デザインハブで企画展「植える WELL-BEING」を12/1より開催 画像 9

要点整理

以下の表は、本展に関する主要情報をわかりやすく整理したものです。展覧会の趣旨、会期、会場、主催・運営、出展者・研究メンバー、関連イベントなどを網羅しています。

項目 内容
展覧会名 第117回企画展「植える WELL-BEING OUR TOOLS & METHODS FOR WELL-BEING」
会期 2025年12月1日(月)〜2026年1月12日(月) ※休館:12月27日〜1月5日
開館時間 11:00〜19:00
会場 東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5階)
入場料 無料
主催・運営 主催:東京ミッドタウン・デザインハブ/運営:多摩美術大学 TUB
監修・企画 監修:永井一史(多摩美術大学 統合デザイン学科教授)/企画構成:前村達也(同非常勤講師)
会場構成・グラフィック・テキスト 会場構成協力:大野友資/グラフィック:上西祐理/テキスト構成:塩冶恵子
主要展示内容 TDUの活動紹介、出展者による「私の、豊かさの工夫と知恵」、井原花奈「百姓 -ひゃくのしごと-」、植える書籍コーナー等
出展者 東野華南子ほか(本文中の出展者リスト参照)
関連イベント ギャラリーツアー(12/21)、ゲームデザインワークショップ(12/7・12/21)、ウォーキングシミュレーターWS(12/13・予約満了)、共創シンポジウム(12/7)
公式情報 展覧会ページ:https://www.designhub.jp/exhibitions/ueruwellbeing/TUB:https://tub.tamabi.ac.jp/

この記事は展覧会の構成・出展者・関連イベント・運営体制など、プレスリリースに記載されたすべての情報を整理してお伝えしました。展示は多様な領域の実践と知見を横断的に並べることにより、日常の中にある小さな「種」からWELL-BEINGの感覚を探る構成になっています。