姫路城で公開、万博遺産『サムライと騎士の鎧』展の詳細

サムライとマルタ騎士の鎧展

開催期間:11月1日〜12月26日

サムライとマルタ騎士の鎧展
観覧にお金かかるの?
展示自体は無料で観覧できるが、姫路城の縦覧料(入城料)が別途必要。会期は2025年11月1日〜12月26日、会場は姫路城「リの一渡櫓」。最新の入城方法や開城時間は公式で確認を。
展示されてる甲冑って本物なの?
日本の甲冑3領や17世紀前後の西洋甲冑など実物資料が中心で、うち1領は酒井家所蔵の可能性あり。新石器時代の座像やマジュの石はレプリカで、来歴は会場で詳しく解説される予定。

万博の遺産が姫路城で再展示される理由と経緯

大阪・関西万博のマルタ共和国パビリオンに出展されていた、西洋の騎士の鎧と日本の甲冑が、姫路城の「リの一渡櫓」で公開されることになりました。姫路市発表のプレスリリース(姫路市、2025年11月26日 16時27分)によれば、今回の展示は万博のレガシーを市内文化資産と結び付ける試みの一環です。

万博での展示物の中に、姫路にゆかりの深い酒井家所蔵と伝えられる甲冑一領が含まれている可能性があること、また持続可能な開発目標(SDGs)への意識が高まる中で、17世紀当初より姫路城で受け継がれてきた伝統技術と通じる点があることが本展示の決定理由として挙げられています。これらの要素が重なり、姫路城での公開が実現しました。

決定の背景にある要点

姫路市と姫路ユネスコ協会が主催し、マルタ共和国とヘリテージマルタが共催する形で開催されます。主催・共催を通じて国際的連携と地域史・文化財の保存・継承を両立させることが狙いです。

展示は有料ではなく無料で観覧できますが、姫路城の縦覧料(入城料)が必要となる点に留意が必要です。展示の公開期間と会場は次項で詳述します。

展示の期間・会場・入場に関する情報

公開期間は2025年11月1日(土曜日)から12月26日(金曜日)までとなります。会場は姫路城内の「リの一渡櫓」です。期間中は通常の姫路城の開城時間に準じた運営が想定されますが、最新の入城方法や時間は姫路城公式などで確認する必要があります。

入場は無料ですが、姫路城の縦覧料(入城料)が別途必要です。主催は姫路市、姫路ユネスコ協会で、共催はマルタ共和国、ヘリテージマルタです。関係者は国際的な文化交流と地域文化の接点として位置づけています。

公開期間
2025年11月1日(土)〜2025年12月26日(金)
会場
姫路城「リの一渡櫓」
主催
姫路市、姫路ユネスコ協会
共催
マルタ共和国、ヘリテージマルタ
料金
無料(ただし姫路城縦覧料が必要)

展示品の構成─日本の甲冑からマルタ騎士の甲冑、古代のレプリカまで

展示品は日本の甲冑3領を中心に、西洋甲冑や武器、さらには考古学的意義のあるレプリカが並びます。日本側の甲冑のうち一領は姫路にゆかりの深い酒井家所蔵の可能性があるとされ、歴史的文脈と地域文化のつながりを示す資料です。

以下にプレスリリースに記載された展示品を網羅的に列挙します。出典として、福沢諭吉らが関係した文久遣欧使節団(1862年)に関連する説明も記載されています。

  • 日本の甲冑(計3領)
    1. 鉄黒漆塗紺糸素懸威最上胴具足、鉄黒漆塗十六間大円山形筋兜、面頬、臑当
    2. 黒鉄漆塗縦矧桶側二枚胴具足鉄黒漆塗三十二間筋兜付
    3. 錆地塗練革伊予札紺糸菱綴丸胴具足 兜付

    これら3領のうち1領が、姫路と縁の深い酒井家所蔵であった可能性があるとされます。さらに、これらは福沢諭吉ら文久遣欧使節団が、1862年に英国領マルタを訪れた際に総督に贈ったものに由来すると説明されています。

  • フランス騎兵隊甲冑(約1610年)
  • 軍用スウェプト・ヒルト、ガード、レイピア(西洋の武器)
  • 新石器時代の座像(通称“ふくよかな女性”)- レプリカ
  • マジュの石 – レプリカ

西洋甲冑や武器は約17世紀前後の制作と見られる資料が含まれており、日本の甲冑と並べて展示することで、技術、素材、装飾の対比や国際的な交流の歴史を読み取ることができます。

展示品に関する詳しい図録や解説は、会場での解説や配布物に委ねられることが多く、保存・輸送上の注意を付した展示形態が採られると考えられます。

文化財的・技術的意義とSDGsとの関連

プレスリリースが強調する点として、万博が残した“レガシー”と姫路城の伝統技術のつながりが挙げられます。具体的には、保存技術、修復技術、地域資源の活用、国際的な文化交流という観点での共通点が示されています。

また、持続可能な開発目標(SDGs)に関する意識が近年高まる中、文化遺産の保存と活用を通じて地域の持続可能性を高める取り組みとして位置づけられています。展示を通じて過去の技術を学び、保存の方法論や国際協力の在り方を考える契機としています。

展示構成の要点
項目 内容
公開期間 2025年11月1日(土)〜2025年12月26日(金)
会場 姫路城「リの一渡櫓」
主催・共催 主催:姫路市、姫路ユネスコ協会/共催:マルタ共和国、ヘリテージマルタ
入場 無料(姫路城縦覧料が必要)
主な展示品 日本甲冑3領(内1領は酒井家所蔵の可能性)、フランス騎兵隊甲冑(約1610年)、軍用スウェプト・ヒルト、ガード、レイピア、新石器時代の座像(レプリカ)、マジュの石(レプリカ)
プレス発表 姫路市発表(2025年11月26日 16時27分)
関連リンク 姫路市公式発表

上の表は本展示に関する主要な事実を整理したものです。展示の期間や場所、主催・共催、展示品の構成など、プレスリリースに記載された情報を網羅しています。会場での解説や展示目録の配布がある場合、より詳細な来歴や技術的解説が示されることが想定されますので、訪問前に公式情報を確認することを推奨します。

参考リンク: