家庭の食文化を変えた4人、クックパッドが新設賞を発表
ベストカレンダー編集部
2025年11月26日 18:45
食トレンド大賞『今年の顔』
開催日:11月26日
家庭の食文化を変える新たな表彰制度が始動 — クックパッド食トレンド大賞2025『今年の顔』
クックパッド株式会社は、2025年11月26日(水)に開催した「クックパッド 食トレンド大賞2025・食トレンド予測2026」発表会において、新設された表彰制度「クックパッド食トレンド大賞2025『今年の顔』」の初代受賞者を発表しました。発表日時は同日15時10分で、URLは公式特設ページ(https://static.cookpad.com/campaign/foodtrend/)にて公開されています。
この新しい表彰は、家庭料理の領域で新しい食文化の醸成に大きく貢献した個人を評価することを目的としています。クックパッドが保有する検索キーワードやアクセス動向、ニュースメディア「クックパッドニュース」などのデータを基に選出され、家庭の食卓に確実に浸透していること、情緒的な価値(癒し・体験・家族の笑顔など)を提案していることが評価基準となりました。
- 発表日:2025年11月26日(水)15時10分
- 主催:クックパッド株式会社(利用者数No.1レシピサービス「クックパッド」運営)
- 特設ページ:https://static.cookpad.com/campaign/foodtrend/
受賞者4名の活動と選出理由 — 料理の“楽しみ”を広げた人物像
初代の受賞者は4名。薬膳スープ春雨専門店「七宝麻辣湯」創業者の石神秀幸さん、料理家・管理栄養士の長谷川あかりさん、料理クリエイターのりよ子さん、そして特別賞としてクックパッドアンバサダーのよっちさんが選ばれました。以下、それぞれの活動内容と選出理由、プロフィールを詳細に紹介します。
選考では、単発の流行で終わらず持続的に食文化を変える力、効率や時短に偏らない情緒的価値の提案、SNSや実際の家庭の食卓への浸透、という観点が重視されました。
石神秀幸(薬膳スープ春雨専門店「七宝麻辣湯」創業者)
石神さんは、薬膳スパイスを30種類以上用いたスープと、トッピングや辛さのカスタマイズで知られる「七宝麻辣湯」を2007年1月に渋谷区桜丘で創業しました。19年かけて麻辣湯(マーラータン)を若者向けのトレンドから生活者全体のトレンドへと広げました。
選出理由として、今年の食トレンド大賞で2位に選ばれた「麻辣湯」の火付け役であり、花椒の「痺れ」という新しい味覚を日本の家庭に提供した点が挙げられます。外食での体験を家庭で再現する通販商品「おうちでチーパオ」の開発により、家庭へのスパイス文化浸透を後押ししました。
- プロフィール
- 中学生の頃から食べ歩きを始め、「神の舌」と評される。2005年8月に株式会社カシュ・カシュを設立、2007年に「七宝麻辣湯」1号店を開店。2025年11月時点で全国に約50店舗を展開。
長谷川あかり(料理家・管理栄養士)
長谷川さんは、SNSやメディアを通じて「体験としての料理」を提案する料理家であり管理栄養士です。2025年11月4日時点でX(旧Twitter)の投稿が2.2億インプレッションを超えるなど大きな反響を生んだレシピ「バター酒蒸しハンバーグ」で注目を集めました。
選出理由は、時短・簡単ブームへの揺り戻しを的確に見越し、レシピの量産ではなく料理を暮らしの中でどう位置づけるかを伝えた点です。YouTubeやポッドキャストを用いて、レシピを超えた料理観や生き方を発信し、次世代の料理家スタイルを提示しています。
- プロフィール
- 10歳から20歳まで子役・タレントとして活動後、大学で栄養学を学ぶ。SNSでの発信で人気料理家へ。雑誌、WEB、テレビでのレシピ開発も行う。書籍に『DAILY RECIPE Vol.4』(扶桑社、11月25日発売)、『わたしが整う、ご自愛ごはん 仕事終わりでもサッと作れて、じんわり美味しいレシピ30days』(集英社)など。
りよ子(料理クリエイター)
りよ子さんは、せいろ調理の敷居を下げ、時短かつ簡単で映える料理へと変えた点で注目されています。クックパッドの検索数を2年で9.3倍に押し上げ、せいろを日常の調理器具として家庭に浸透させました。
選出理由は、食トレンド大賞1位の「ワンプレートせいろ」ブームを牽引し、焦げない、温度管理不要、寛容な調理法で「料理恐怖症」から解放した点です。木と湯気の効果による癒しの価値を発見し、料理に情緒的価値を付加しました。
- プロフィール
- シンプルな蒸し料理や同時調理レシピ、ごはんもの、スイーツまで幅広く発信。フォロワーは20万人超。初著書『すべてを蒸したい せいろレシピ』(学研)は累計発行部数30万部超え。「第12回 料理レシピ本大賞 in Japan 2025」で料理部門大賞を受賞。
よっち(かさまし料理家・クックパッドアンバサダー) — 特別賞
よっちさんは、家族向けにボリュームと栄養を両立させる「かさまし料理」を提唱しています。SNSのフォロワーは15万人超で、子どもの偏食をきっかけにかさまし料理の工夫を広めました。
選出理由は、2025年の物価高と米価格高騰という社会課題に対して、実践的な解決策として「おいしい節約」を提案した点です。もやし、じゃがいも、えのきたけ、キャベツ、大豆製品という「5大かさまし食材」を確立し、限られた予算の中でも満足感を得られる食文化を醸成しました。
- プロフィール
- 「なんでも2.5倍に増やします!」を合言葉に、家族5人で月3.5万円を目安にした節約レシピなどを発信。著書に『よっちの家族5人で月3.5万円! 大満足のかさましごはん』(宝島社)。
食トレンド大賞2025の全体像と選出基準、関連施策
クックパッドが2017年から毎年発表している「食トレンド大賞」「食トレンド予測」は、クックパッドの検索・アクセスデータ(食の検索データサービス「たべみる」)やニュースメディア「クックパッドニュース」、SNSや外部メディアでの話題性、有識者の注目などを総合して選出されます。
2025年の大賞(1位)は「ワンプレートせいろ」、2位は「麻辣湯(マーラータン)」、3位は「かさまし料理」。合計で7点のトレンドを選定し、2026年予測では「一汁三菜ボウル」や「フュージョン薬膳」など7点を挙げています。
| 2025年 大賞ランキング | 内容 |
|---|---|
| 1位 | ワンプレートせいろ(食材をのせて蒸し、そのまま食卓に出せる調理法) |
| 2位 | 麻辣湯(マーラータン、市場のスパイス文化を家庭へ) |
| 3位 | かさまし料理(5大かさまし食材:もやし、じゃがいも、えのきたけ、キャベツ、大豆製品) |
データソースとしては、クックパッドのビッグデータサービス「たべみる」(https://ad.cookpad.jp/tabemiru)と、ニュースメディア「クックパッドニュース」(https://news.cookpad.com/)が用いられています。クックパッドニュースは月間PV約3500万、SNS累計フォロワー数約980万人のメディアで、外部配信先としてLINE NEWS、Yahoo!ニュース、SmartNews等にも記事を提供しています。
また、クックパッドは食トレンド大賞に併せてコミュニティ施策を展開します。2026年1月からは、参加者同士がテーマに沿って料理をシェアし学び合うコミュニティ「(仮) 一緒に作ろうコミュニティ」を始動します。ポッドキャストのゲストや受賞者らを講師に迎える教室形式のセッション、参加者同士の交流会を通じ、コア層と新規層が混ざり合う学びと交流の場を目指します。
クックパッドの組織情報と今回の総評
クックパッド株式会社は「毎日の料理を楽しみにする」をミッションに掲げ、レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」をはじめ、料理のAIコーチングサービス「moment」、生鮮食品オンライン市場「クックパッドマート」などを運営しています。サービスは世界67カ国・地域、26言語で展開されています。
会社の主なデータは以下の通りです。代表執行役は佐野陽光(さの あきみつ)、資本金は50,000千円(2025年9月末)、設立は1997年10月1日、従業員数は95人(2025年9月末、連結ベース)。本社所在地は〒153-0044 東京都目黒区大橋2-22-44です(会社情報:https://info.cookpad.com)。
クックパッド広報部本部長の小竹貴子氏は、2025年の受賞者4名が家庭料理に新しい文化を根付かせた点を総評として挙げています。共通点として、短期的なブームではなく長期的視点で家庭の食習慣に変化をもたらす活動、効率や時短偏重でない情緒的価値の提案、そしてSNSやデジタルメディアを活用しつつ実際の食卓に浸透している点が評価されています。
まとめ:受賞のポイントと今後の展開(要点整理表)
以下に、本記事で取り上げた主要事項を表形式で整理します。受賞者の活動内容、選出理由、発表の基本情報、クックパッドの関連サービスと今後のコミュニティ施策をまとめています。
| 項目 | 要旨 |
|---|---|
| 発表日・時刻 | 2025年11月26日(水)15時10分 |
| 発表イベント | クックパッド「食トレンド大賞2025・食トレンド予測2026」発表会 |
| 新設賞 | クックパッド食トレンド大賞2025『今年の顔』(家庭の食文化醸成に貢献した個人表彰) |
| 初代受賞者 | 石神秀幸(七宝麻辣湯創業者)、長谷川あかり(料理家・管理栄養士)、りよ子(料理クリエイター)、よっち(かさまし料理家・特別賞) |
| 選出基準 | 持続的な食文化の変革、情緒的価値の提案、家庭の食卓への浸透、SNSやメディアでの広がり |
| 2025年トレンド上位 | 1位 ワンプレートせいろ、2位 麻辣湯、3位 かさまし料理(合計7点選出) |
| データ・メディアソース | クックパッド「たべみる」(検索データ)、クックパッドニュース(https://news.cookpad.com/)、SNS動向 |
| コミュニティ施策 | 2026年1月開始予定「(仮) 一緒に作ろうコミュニティ」(教室形式セッション、交流会) |
| クックパッド(会社情報) | 本社:〒153-0044 東京都目黒区大橋2-22-44、代表:佐野 陽光、資本金:50,000千円(2025年9月末)、従業員数:95人(連結、2025年9月末)、設立:1997年10月1日、URL:https://info.cookpad.com |
| 関連リンク(特設) | https://static.cookpad.com/campaign/foodtrend/ |
記事では、受賞者それぞれの活動実績、選出理由、クックパッドによるトレンドの見立てとデータソース、今後のコミュニティ施策、そしてクックパッドの企業情報を網羅的に整理しました。家庭料理の価値が「時短・効率」だけでなく、「体験」「癒し」「家族の笑顔」といった情緒的側面へと広がっている点が、2025年の特徴として改めて示されています。
参考リンク: