47都道府県の呼び名勢力図を公開 今川焼が19エリア制覇
ベストカレンダー編集部
2025年11月29日 05:43
今川焼勢力図発表
開催日:11月28日
呼び名の地域差が浮かぶ“今川焼の勢力図マップ”の全貌
株式会社ニチレイフーズは、2025年11月28日14時00分に、全国規模のアンケート結果をもとにした“中に具材を入れて焼いた円形の厚焼き和菓子”の呼び名分布図を発表しました。代表取締役社長は竹永雅彦氏で、今回の発表は14,057人を対象にした大規模調査の集計結果に基づくものです。
発表資料では、47都道府県ごとに最も多く使われている呼び方を1つずつ拾い上げ、地図に色分けした「呼び方の勢力図」を作成しています。最多勢力だった呼び名は「今川焼」で、19エリアを制したため「今川焼の勢力図マップ」という名称が付けられています。
勢力図の背景と命名の理由
この円形の厚焼き和菓子は、地域によって「今川焼」「大判焼き」「回転焼き」など名称が異なることが知られてきました。ニチレイフーズはこれを改めて全国レベルで可視化するため、写真提示型のWebアンケートを実施し、都道府県別の最多呼称を地図化しました。
地図の呼称分布を一目で確認できる点、そして全国で「今川焼」が最多であった点が命名の理由です。今回のマップは、地域の食文化や歴史が呼び名としてどのように残っているかを示す資料としての意味合いも持っています。
全国調査の結果:今川焼が19エリア、地域ごとの特徴
調査1は、全国の20代〜70代以上の男女を対象にWebアンケートで行われ、回答者数は14,057人(47都道府県ごと約300人)です。調査期間は2025年10月10日から10月19日まででした。
調査結果のポイントは以下の通りです。最多呼称は今川焼(8,508票)、続いて大判焼き(7,309票)、回転焼き(3,646票)という順位でした。地域ごとの傾向も明瞭で、関東・北陸では今川焼が強く、中国・四国では大判焼きが優勢、九州では回転焼きが全県で最多になるなど、はっきりとした地域差が見られました。
都道府県別の特徴的な呼び名
調査では、狭いエリアだけで使われる固有の呼び名やブランド名も確認されています。例えば山形県では「あじまん」という名称が使われ、兵庫県では地元に馴染んだ固有のブランド名が県内トップとなりました。これらの固有名称は全国では合計で約1,500票を得ています。
そのほかにも、「太鼓饅頭/太鼓焼」「じまん焼き」「二重焼き」「円盤焼き」といった呼称が各地で見られ、地域によっては複数の呼称が混在して使われる傾向もありました。回答数ベースで見ると、全国で約6割の人が「今川焼」と答えています。
- 今川焼:8,508票(19エリア)
- 大判焼き:7,309票(15エリア)
- 回転焼き:3,646票(9エリア)
- その他:太鼓饅頭/太鼓焼、じまん焼き、二重焼き、円盤焼き、あじまん、地元ブランド名等
近畿地方は呼び名の争いが特に激しく、今川焼・大判焼き・回転焼きに加えて地域固有の名称が入り混じる“拮抗”した状況が生まれています。この点は食文化の交差点としての側面を示すものといえます。
ニチレイの今川焼に関する調査:味の嗜好と食べ方の実態
調査2は、ニチレイの冷凍「今川焼」を月に1回以上食べるという条件のもと、公式サイトやSNS経由で募集した回答者392名を対象に行われました。調査期間は2025年10月8日から10月19日までです。
この調査では、「今後食べたい味」ランキングと、冷凍今川焼の普段の食べ方に関する設問が中心でした。
今後食べたい味ランキング(ニチレイ喫食者392名)
- あずきあん:73.0%が食べたいと回答
- カスタードクリーム:58.7%が食べたいと回答
- クリームチーズ プレミアム:42.3%が食べたいと回答
結果は定番の「あずきあん」が圧倒的支持を得た一方で、カスタードやクリームチーズなど洋風のフレーバーにも根強い期待が寄せられていることが示されています。
冷凍今川焼の食べ方の実態
冷凍食品ならではの食べ方では、最も多かったのが「冷凍のまま電子レンジで温めて食べる」で59.4%。次いで「電子レンジで温めてさらにオーブントースターで温める(電子レンジ+オーブン調理)」が26.8%で、約4人に1人がこの“こだわり派”に該当しました。単にオーブントースターで温めるという回答は4.1%にとどまりました。
また、アレンジして食べる人は全体の約8%で、その具体例には「バターをのせる」「アイスをのせる」「クリームをのせる」「オーブントースターで焼く」といった声が挙がっています。家庭で焼き立て風の風味を出すための工夫が好まれている点が読み取れます。
調査の詳細とまとめ:数値で振り返る要点
以下の項目では、本発表の主要な数値や日付、調査手法を明確に整理します。調査はWebアンケート形式で、調査企画はニチレイフーズ、実施機関は株式会社クロス・マーケティングです。
最後に、この記事で触れた主要ポイントを表でまとめ、内容を再確認します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表元 | 株式会社ニチレイフーズ(代表取締役社長:竹永 雅彦) |
| 発表日時 | 2025年11月28日 14:00 |
| 調査1 名称 | 食品に関する調査(“中に具材を入れて焼いた円形の厚焼き和菓子”の呼称調査) |
| 調査1 対象・期間 | 全国の男女20代〜70代以上、Webアンケート、回答者数14,057人、2025年10月10日〜10月19日 |
| 調査1 主な結果 | 都道府県ごとの最多呼称を集計。今川焼:8,508票(19エリア)、大判焼き:7,309票(15エリア)、回転焼き:3,646票(9エリア)。地域差あり(関東・北陸=今川焼強、近畿=拮抗、中国四国=大判焼き、九州=回転焼き) |
| 調査2 名称 | 「今川焼」アンケート(ニチレイの冷凍今川焼の喫食者対象) |
| 調査2 対象・期間 | ニチレイ公式サイト・SNS経由で回答した、月に1回以上冷凍今川焼を食べる人、回答者数392人、2025年10月8日〜10月19日 |
| 調査2 主な結果(味) | 今後食べたい味ランキング:1位 あずきあん(73.0%)、2位 カスタードクリーム(58.7%)、3位 クリームチーズ プレミアム(42.3%) |
| 調査2 主な結果(食べ方) | 食べ方トップ3:1位 電子レンジで温めて食べる(59.4%)、2位 電子レンジ+オーブントースター(26.8%)、3位 オーブントースター単独(4.1%)。アレンジ派は約8%(バター、アイス、クリームのせ等) |
| 関連リンク | https://www.nichireifoods.co.jp/ |
調査の数値は小数点以下を四捨五入したため、合計が必ずしも100%にならない場合があります。また、調査方法はWebアンケートであり、対象条件や回答者層に基づく結果である点に留意する必要があります。今回の発表は、和菓子の呼び名と食べ方の地域差や嗜好を改めて可視化したものであり、日常の嗜好や食文化の違いがそのまま呼称に反映されていることを示しています。
以上が、ニチレイフーズによる47都道府県別の呼び方分布と、冷凍「今川焼」に関する嗜好調査の要点です。本稿では発表の内容を網羅的に整理して提示しました。
参考リンク: