12/4公開 ザ・ドアーズ4K版『When You’re Strange』劇場上映

結成60周年を迎えたドアーズの映画が4Kで劇場復活

カルチャヴィル合同会社が2025年11月30日10時11分に発表したプレスリリースによれば、ザ・ドアーズの結成60周年を記念して、トム・ディチロ監督によるドキュメンタリー映画『When You’re Strange』が初の4Kリマスター版で劇場公開されます。対象となる収録はバンド結成から1971年にジム・モリソンが亡くなるまでの貴重なアーカイヴ映像を含む内容です。

この4Kリマスター版は世界同日に劇場公開される予定で、元の作品に収められた短編映画やライブ映像、未公開に近い記録映像などが高画質で再提示されます。プレスリリース内では、本編から一部の動画が先行して披露されたこと、そして劇場公開時には日本語字幕が付く旨も明記されています。

作品のリマスター化の意義

デジタルリマスターは単に画質を向上させるだけではなく、音像の再編集や音質改善によって、当時の臨場感や表現の細部を現代の鑑賞環境へと最適化します。本作の4K化は、アーカイヴ映像の粒立ちや色調、音の分離を再構築することで、ジム・モリソンやメンバーの表情、舞台の雰囲気を新たに提示することが期待されます。

加えて、世界同時公開というスケールは、ザ・ドアーズが国際的に持つ影響力の大きさを反映しています。配給側は日本国内での上映に合わせて日本語字幕を付す対応も行い、原音と字幕による理解の両面で鑑賞体験を補完します。

収録映像の中身と参加アーティスト・ゲスト

本作は、ジム・モリソンが監督・出演した短編映画『HWY: An America Pastoral』からの抜粋を各所にちりばめており、単なる音楽ドキュメンタリー以上の映像的な構成を持っています。トム・ディチロ監督による編集は、バンドの公私にわたる側面を映像でつなぎ、時代背景と個人の輪郭を浮かび上がらせます。

また、特筆すべきは収録楽曲の一部で新録パフォーマンスが含まれている点です。特に「ライダーズ・オン・ザ・ストーム」の新録パフォーマンスには、オリジナルメンバーのジョン・デンスモアとロビー・クリーガーが参加しています。

ゲストによる参加演奏と見どころ

新録パフォーマンスには複数のゲストが加わっており、以下のアーティストの参加が明記されています。

• ルーカス＆マイカ・ネルソン（Lukas & Micah Nelson）
• シエラ・フェレル（Sierra Ferrell）
• フー・ファイターズのラミ・ジャフィー（Rami Jaffee）

これらの演奏は、オリジナルのエネルギーを保ちつつ新たな解釈やアンサンブルを付加する形で収められており、ライブ感とドキュメンタリー性が交差する瞬間が見どころとされています。

ナレーションと受賞歴

ナレーションは俳優のジョニー・デップが担当しています。デップは約8年ぶりに来日した際にナレーションを務めた旨が触れられており、作品の語り口に独特のトーンをもたらしています。デップは本作について「ロック、またはどんなジャンルのドキュメンタリー映画にも、これほど素晴らしい作品はない。この映画に関わることができてとても光栄だ。」とコメントしています。

また、本作は第53回グラミー賞にて最優秀長編ミュージックビデオ賞（Best Long Form Music Video）を受賞しており、音楽映画としての評価も確かなものです。

上映スケジュールとチケット販売の詳細

劇場公開は2025年12月4日（木）を中心に全国の指定劇場で実施されます。いくつかの劇場では1週間程度の上映が予定されており、特定地域では1日のみの限定上映となる箇所もあります。以下にプレスリリースで公表された全上映劇場と上映日を列挙します。

チケットの販売に関しては、多くの劇場で2025年12月1日（月）24時より各劇場の公式ホームページにて座席販売が開始される旨が伝えられています。具体的な販売開始日時が明記されている劇場については、必ず各劇場の案内を確認する必要があります。

公開劇場と上映日

• TOHOシネマズすすきの｜12/4（木）、12/6（土）
• TOHOシネマズ仙台　　｜12/4（木）のみ
• TOHOシネマズ日比谷 ｜12/4（木）～1週間
• TOHOシネマズ新宿 ｜12/4（木）のみ
• TOHOシネマズ六本木ヒルズ ｜12/4（木）のみ
• TOHOシネマズららぽーと横浜｜12/4（木）のみ
• ユナイテッド・シネマ浦和　 ｜12/4（木）のみ
• ユナイテッド・シネマ ウニクス南古谷 ｜12/4（木）のみ
• ユナイテッド・シネマ テラスモール松戸｜12/4（木）のみ
• イオンシネマ守谷　　 ｜12/4（木）のみ
• ユナイテッド・シネマ新潟｜12/4（木）のみ
• ユナイテッド・シネマ金沢｜12/6（土）のみ
• 福井 テアトルサンク｜12/4（木）〜12/11（木）
• イオンシネマとなみ｜12/4（木）のみ
• ミッドランドスクエアシネマ｜12/4（木）のみ
• イオンシネマ常滑｜12/4（木）のみ
• TOHOシネマズ梅田　 ｜12/4（木）～1週間
• 109シネマズHAT神戸｜12/4（木）のみ
• 109シネマズ広島　 　｜12/4（木）のみ
• ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13｜12/4（木）のみ
• 宮崎キネマ館｜12/19（金）〜12/25（木）

チケット販売の注意点

プレスリリースでは座席販売開始時刻が多くの劇場で2025年12月1日（月）24時であることが強調されています。これは上映日の2日前という扱いで、各劇場の公式ウェブサイトでの販売開始となります。各劇場の販売ルールや座席指定方法、券種（一般、学生等）の取り扱いはそれぞれの劇場案内に従う必要があります。

また、本編からの動画は劇場公開時に日本語字幕が付くとの記載があり、映像の一部を先行して視聴できる旨も合わせて案内されています。事前に公開される予告編やプレビュー映像については、関係リンクで確認できる可能性があります（関連リンク：https://www.culture-ville.jp/thedoors）。

批評・コメントと作品が伝える時代性

本プレスリリースには音楽評論家でありDJの伊藤政則（MASA ITO）氏からのコメントが寄せられています。伊藤氏はジム・モリソンについて「混沌とする時代の“扇動者”であり、未来への不安を抱く若者たちの心を癒す“詩人”でもあった」と評しています。こうした評価は、ドアーズというバンドが70年代の文化的文脈において持った役割を端的に示すものです。

また、ジョニー・デップによるナレーション起用とグラミー賞受賞の事実は、本作が単なる回顧録的なドキュメンタリーに留まらず、映画としての評価や語りの質において国際的な評価を受けていることを示しています。これにより、音楽史的な資料価値だけでなく、映画的価値も合わせ持つ作品として提示されています。

映像の特徴と歴史的資料としての価値

『HWY: An America Pastoral』からの抜粋やライブ、インタビュー、路上のスナップショット的映像など、多種多様なアーカイヴが織り込まれている点は、研究や資料的な用途でも参照されうる内容です。4K化によりディテールが復元されることで、服装、ステージセット、表情といった史料的に重要な要素が判別しやすくなります。

音楽ドキュメンタリーとして、映像と音声の両面での保存・提示の方法が改めて問われる作品になっています。

上映情報の要点まとめと一覧表

以下の表は本記事で触れた主要な情報を整理したものです。公開日、作品の要点、ナレーション、受賞歴、4Kリマスター化、チケット販売開始日時、上映劇場と上映日をまとめています。

以上が本件プレスリリースに基づく要点の整理です。作品の性格、収録内容、上映スケジュール、チケット販売に関する具体的な日時および参加アーティストの名前、ナレーションや受賞歴など、発表された全ての情報を網羅しています。