ADDressが地域交流を拡充、ノマド受入本格化
ベストカレンダー編集部
2025年11月30日 16:47
ADDress 7周年ピクニック
開催日:11月30日
7周年を迎えたADDressが小田原で開催した「ADDress Picnic in Odawara」と社会的インパクトの可視化
株式会社アドレス(以下、ADDress)は、住まいのサブスク「ADDress」の開始から7周年を迎えたことを受け、2025年11月30日に神奈川県小田原市で会員と地域住民が集う「ADDress Picnic in Odawara」を開催しました。創業からのネットワークは国内外約300拠点に達しており、多拠点居住や地域交流を通じて新しい暮らし方の提案を続けています。
ADDressは毎年、サービスが地域や利用者に与える影響をデータで可視化した『ADDress社会的インパクト評価レポート』を公表しています。本稿では、当日の発表内容とレポートの主要指標を整理して報告します。
レポートが示す主要数値と傾向
レポートの集計結果は、利用者の暮らし満足度や地域との接点を示す複数の指標で改善が確認されています。数値はADDressの多拠点ネットワークと、現地での交流機会が関係人口を拡大していることを示唆しています。
報告された主要指標は以下の通りです。これらの数値はプラットフォームが生み出す関係性の広がりを示す根拠となります。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| リピート予約比率 | 54.3% |
| 10人以上と交流した会員 | 46.6% |
| 生活満足度が「満足」へ変化 | 72.0% |
| 地域イベント回数(年間) | 297件(参加者合計1,459人) |
| 地域での生産活動経験者 | 10.9% |
これらのデータは「住まい × つながり × 地域」という三位一体の仕組みが、関係人口の拡大を後押ししていることを示しています。イベント当日は報告に基づく議論や、地域との連携の事例紹介が行われました。
滞在を超えた交流を目指す“アクティビティ事業”と家守の役割
ADDressは、単なる滞在提供に留まらない新たな施策として、地域交流に特化したアクティビティ事業を本格展開します。会員、拠点の管理者である「家守(やもり)」、地域の関係者と連携し、地域の魅力を深堀りする体験プログラムを全国で提供することが狙いです。
体験を目的とした滞在予約の増加や、主催者(家守・会員・地域住民)への収益還元モデルを通じて、コミュニティの自走性を高める設計がとられます。以下に挙げるプログラムはプレスリリースで提示された具体例です。
- 令和版“講”体験、大山宿坊ツアー(神奈川県伊勢原市)
- 実践型二地域居住体験プログラム(オンライン+各拠点)
- 地元のキーパーソンと行く琴平バスツアー(香川県琴平町)
- コーヒー焙煎+拠点周辺巡り(山梨県上野原市)
- 馬籠宿・妻籠宿を巡る中山道ウォーキング(長野県南木曾町・岐阜県中津川市)
- 越境学習×地域 モニターツアー(東京都・山梨県)
- 低山登山・手工芸・利酒体験(神奈川県清川村)
家守(やもり)とは何か
家守はADDress拠点で会員の滞在を支援し、地域と会員をつなぐ役割を担う管理人です。物件の維持管理だけでなく、地域の魅力発信や会員同士、地域住民との交流促進を担当します。
アクティビティ事業では、家守が主催者としてプログラム設計や運営、地域関係者との調整を行い、収益の一部が現場に還元される仕組みが構築されます。これにより、地域に根ざした継続的な活動の成立を支援する狙いがあります。
2026年春開始予定のデジタルノマド受入とJDNAとの連携
ADDressは、2026年春よりインバウンドを含むデジタルノマド(海外リモートワーカー)の受入を段階的に開始します。この取り組みは一般社団法人日本デジタルノマド協会(JDNA)と連携して進められます。全国のADDress拠点を、国内外からのノマド受入拠点として活用する計画です。
デジタルノマド市場は世界的に拡大しており、プレスリリースでは市場規模として約4,000万人、年間支出額120兆円、1人あたり平均消費額350万円という数値が示されています。日本では2024年4月にデジタルノマドビザが開始され、受入環境整備が重要な課題となっています。
ADDress×JDNA連携の主要ポイント
- 「ノマドフレンドリー」な滞在環境:ワークスペース、Wi‑Fi、コミュニティ交流、地域体験プログラムなどを標準装備化。
- 長期滞在×地域交流の促進:深い滞在を好むノマドにより、滞在・飲食・交通など地域消費の増加が期待される。
- 地域企業との協業・産業振興:ローカル商品開発、スタートアップイベント、インキュベーション支援などのプロジェクトを想定。
- 国際交流・教育分野での価値創出:地域の学校・団体とノマドの交流を促進し、「教育×越境学習」の新たな機会を創出。
JDNA(一般社団法人日本デジタルノマド協会)は2022年に設立され、秋田県を拠点に国内のノマド推進に関する活動を展開しています。受入環境整備のコンサル、情報発信、多言語対応、国際カンファレンスの開催などを通じて、地域とノマドの接点構築に関与します。
津和野の「つわの寮」ほか拠点計画、副業型スタッフ募集とサービス概要・会社情報
ADDressは島根県津和野町において、元女子寮をリノベーションした拠点「つわの寮(ADDress津和野B邸)」を整備します。施設は2025年12月にプレオープン予定で、宿泊と学びの交流スペースを併設する“学べる交流拠点”として運用されます。
運営は津和野町のつわの暮らし推進課と連携し、ADDressが地域おこし協力隊員を雇用して施設管理・コミュニティマネジメントを行う計画です。津和野高校と連携した教育プログラムも組まれ、地域住民・会員・旅人・移住者が共に学び合う越境学習のハブを目指します。
つわの寮で予定される主な取り組み
- 学べる交流拠点&IT教育:宿泊と交流スペースを併設し、定期的にIT・デジタル教育プログラムを開催。
- インバウンド・デジタルノマド受入:地域おこし協力隊員の雇用を通じて、海外ゲスト受入も推進。
- 歴史・文化体験プログラム:津和野の伝統的町並みや食文化を活かした多言語対応の体験を提供。
また、ADDressは現在「副業型スタッフ」を募集しています。募集職種と条件は以下の通りです。
- 募集職種
- 拠点開発(営業)、SNSマーケ(運用)、データ分析(開発)
- 業務日数
- 週1〜3日程度の業務
- 報酬・待遇
- 経験および作業工数により報酬を確定。福利厚生としてADDress利用権が付与(一定条件あり)
サービス概要として、ADDressは「定額制で日本内外の家に住める多拠点コリビングサービス」です。スローガンは「#全国創生」。個室を中心とした宿泊環境、リビングやキッチン等の共有設備、光熱費やWi‑Fi、共有家具を含む低価格の月額利用が特徴です。空き家や別荘の活用、リノベーションを通じてコストを抑えた快適な空間提供を目指しています。
家守をハブにした会員同士と地域住民との交流機会を重視し、移住ではなく都心と地方の人口シェアリングによる多拠点居住を推進します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント | ADDress Picnic in Odawara(2025年11月30日開催) |
| 創業・記念 | サービス開始7周年(発表日:2025年11月30日) |
| 社会的インパクト指標 | リピート予約比率54.3%、生活満足度変化72.0%、地域イベント297件/参加1,459人 等 |
| 新事業 | 地域交流に特化したアクティビティ事業(全国展開) |
| 家守の定義 | 拠点管理、地域と会員の接点としての運営支援者 |
| デジタルノマド受入 | 2026年春より段階的に開始、JDNAと連携 |
| JDNA | 一般社団法人日本デジタルノマド協会(2022年設立、代表理事 中野智恵) |
| 津和野拠点 | ADDress津和野B邸「つわの寮」プレオープン:2025年12月(学びと国際交流の拠点) |
| 副業型スタッフ | 募集職種:拠点開発、SNSマーケ、データ分析。週1〜3日。報酬・ADDress利用権あり。 |
| 会社情報 | 株式会社アドレス 設立:2018年11月30日/代表取締役社長:佐別当隆志/本社:東京都千代田区平河町2-5-3/事業:多拠点居住サービス/URL:https://address.love |
| 関連リンク | プレスリリース一覧: https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/40352 / メディア掲載アーカイブ: https://note.mu/address/n/n35bc93ea1536 / 公式サイト: https://address.love/ |
この記事では、ADDressが発表した7周年の取り組み、社会的インパクトの数値、地域交流に特化したアクティビティ事業の具体例、家守の役割、デジタルノマド受入に向けたJDNAとの連携、津和野における学びの拠点整備、副業型スタッフの募集、サービス概要および会社概要まで、プレスリリースに含まれる情報を網羅して整理しました。
参考リンク: