27卒ランキング:任天堂が男性トップ、東宝が女性トップに
ベストカレンダー編集部
2025年12月1日 12:11
学情27卒ランキング発表
開催日:12月1日
任天堂が男性部門で首位に立ち、ゲーム系企業の躍進と金融の復活が鮮明に
株式会社学情が2025年12月1日10時00分に公表した、2027年卒対象「就職人気企業ランキング」男女別トップ50の結果は、男性志向の変化を明確に示すものとなった。男性部門では任天堂が、これまで総合ランキングで8年連続1位を続けていた伊藤忠商事を押さえて1位になったと発表されている。
発表資料は、ゲーム機の新ハード「ニンテンドースイッチ2」の大ヒットが学生の支持を集めたことを指摘しており、順位変動の背景として製品・サービスの注目度が直接的に影響していることを示唆している。
男性部門の上位動向と具体的な企業名
男性ランキングではゲーム関連企業の上位進出が目立つ。任天堂の1位という結果に加え、前年から順位を上げて上位に並んだ企業が複数ある。
- 任天堂 — 男性部門1位(総合ランキング上の経緯として、伊藤忠商事の長期1位を更新)
- コナミグループ — 男性部門6位(前年より順位上昇)
- バンダイナムコエンターテインメント — 男性部門10位(前年より順位上昇)
- カプコン — 男性部門11位(前年より順位上昇)
- セガ — 男性部門15位(前年より順位上昇)
- バンダイ(玩具) — 男性部門4位にアップ
これらは製品の注目やブランド力が学生の企業選好に強く影響していることを示している。また、IT・ソフトウェア・インターネット領域も男性部門で存在感を示し、特に順位の高い企業が複数ランクインしている。
- Sky(スカイ) — 男性部門3位
- サイバーエージェント — 男性部門23位
- 富士ソフト — 男性部門24位
このほか、金融業界の復活も顕著であり、マイナス金利政策解除や株高などで業績回復が見られることを背景に、銀行・証券が多くランクインした。
- 金融業界の男性部門トップ50内ランクイン企業(抜粋)
- 三菱UFJ銀行 — 男性部門19位
- 野村證券 — 男性部門29位
- 三井住友銀行 — 男性部門34位
- 日本郵政グループ — 男性部門40位
- みずほ証券 — 男性部門44位
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 — 男性部門48位
合計で金融業界から6社が男性トップ50に入り、金融業界の人気が回復している点が押さえられる。一方で、女性部門は金融が上位に見られないという対照的な構図が生じている。
東宝が女性部門で1位、マスコミが大勢を占める構図と食品・旅行の回復
女性部門のトップは東宝で、前年の4位から順位を上げて1位に躍り出た。女性学生の間で映画や映像・エンタメ分野の関心が高まっていることを示す結果となっている。
特に「マスコミ(新聞・放送・広告・出版・芸能・エンタメ)」が女性トップ50のうち16社を占める点は特徴的で、出版大手がやや順位を落としたものの依然として上位に位置している。
女性部門上位の主な企業と業界分布
女性部門の上位には出版、放送、音楽などの複数のマスコミ系企業が並んでいる。上位企業の具体的な顔ぶれは以下の通りである。
- 東宝 — 女性部門1位(前年4位から上昇)
- 味の素 — 女性部門2位(前年トップから2位へ)
- 集英社 — 女性部門10位
- 講談社 — 女性部門11位
- KADOKAWA — 女性部門12位
- ソニーミュージックグループ — 女性部門13位
- TBSテレビ — 女性部門16位(順位上昇)
- NHK(日本放送協会) — 女性部門34位(順位上昇)
「食品」分野も女性に人気が高く、トップ50には13社が入った。前年トップの味の素は2位となったが、ロッテが8位に上がりトップ10入りを果たした。
- 味の素 — 女性部門2位(前年トップ)
- ロッテ — 女性部門8位
- 食品業界全体 — 女性トップ50内に13社
旅行関連企業の人気も回復傾向にあり、インバウンド需要の回復を背景に上位に入った企業がある。
- 星野リゾート・マネジメント — 女性部門6位
- JTBグループ — 女性部門9位
- ANA(全日本空輸) — 女性部門14位
- JAL(日本航空) — 女性部門28位
なお、調査の発表文面では、女性部門における「IT・ソフトウェア・インターネット」分野のランクインは1社のみであるとされており、男性部門で複数ランクインしているのとは対照的であるとしている。男性部門ではSkyが3位、サイバーエージェントが23位、富士ソフトが24位に入っている。
調査概要と株式会社学情の事業概要
本ランキングの調査概要は公表資料に明示されている。調査は2025年3月1日から2025年10月31日の期間で実施され、対象は2027年3月卒業予定の全国の大学3年生および大学院1年生となっている。
有効回答数は15,492件で、調査方法はWeb入力フォームによる回収(Re就活キャンパス登録学生へのメール告知と、学情主催イベント来場学生へのアンケート回収)で、選択式(最大5社)での回答が行われた。
調査の主要データ
- 調査期間
- 2025年3月1日〜2025年10月31日
- 調査機関
- 株式会社学情
- 調査対象
- 2027年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生
- 有効回答数
- 15,492件
- 調査方法
- (1)Re就活キャンパス登録学生へメールで告知し、Web入力フォームで回収
(2)学情主催のイベント来場学生へのWeb入力フォームによるアンケート調査および回収 - 回答形式
- 選択式(最大5社)
本ランキングの詳細な結果やフルリストは学情の公表ページで参照可能であるとされている。参照URLは以下の通りである。
- 調査レポート詳細:https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251125/
- 関連リンク(学情公式):https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251201/
株式会社学情の事業概要(公表情報)
株式会社学情は東証プライム上場・経団連加盟企業で、20代向けの採用支援サービスを中心に展開している。2004年から「20代通年採用」を提唱しており、複数の転職・就職サービスを運営している。
公表されている主要サービスや実績は以下の通りである。
- 会員数260万人の20代向け転職サイト(「Re就活」) — 2019年〜2025年の東京商工リサーチ調査で20代向け転職サイト第1位(7年連続)
- 30代向けダイレクトリクルーティングサービス「Re就活30」
- 会員数60万人のスカウト型就職サイト「Re就活キャンパス」
- 合同企業セミナー(同社調べで日本初を主張)や「転職博」「就職博」の運営
- 2019年に外国人材の就職・採用支援サービス「Japan Jobs」を立ち上げ
沿革・組織情報としては、創業は1976年、資本金は15億円、加盟団体として日本経済団体連合会や全国求人情報協会などの名が挙げられている。企業公式サイトはhttps://company.gakujo.ne.jpである。
ポイントの整理と本記事の要旨(一覧表)
ここまでに触れた主要な数値やポイントを、見出しごとに整理して一覧表にまとめる。調査の基本情報、男女別の特徴、業界別の注目点を表形式で分かりやすく提示する。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表者 | 株式会社学情(発表日時:2025年12月1日 10時00分) |
| 調査対象・期間 | 2027年卒予定の全国大学3年生・大学院1年生、調査期間:2025年3月1日〜2025年10月31日 |
| 有効回答数 | 15,492件 |
| 回答形式 | 選択式(最大5社) |
| 男性部門の主な結果 | 1位 任天堂。ゲーム系企業(コナミ6位、バンダイナムコ10位、カプコン11位、セガ15位、バンダイ4位)が上位に躍進。IT系(Sky3位、サイバーエージェント23位、富士ソフト24位)。金融は6社が50位内にランクイン(例:三菱UFJ銀行19位、野村證券29位、三井住友銀行34位等)。 |
| 女性部門の主な結果 | 1位 東宝(前年4位)。マスコミ系がトップ50のうち16社を占める。食品は13社ランクイン(味の素2位、ロッテ8位)。旅行関連も回復(星野リゾート6位、JTB9位、ANA14位、JAL28位)。IT系は1社のみランクイン(詳細は公表資料参照)。 |
| 参照URL | https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251125/、関連:https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251201/ |
| 学情の主な事業 | 20代向け転職サイト「Re就活」等の運営、合同企業セミナーやイベント運営、外国人材支援サービス「Japan Jobs」等。創業1976年、資本金15億円。 |
以上が、株式会社学情による2027年卒対象の男女別「就職人気企業ランキング」トップ50に関する要点の整理である。男女別で現れた業界別の偏り(男性でのゲーム・金融回復、女性でのマスコミ・食品・旅行の強さ)と、調査の実施方法や対象の範囲、学情の提供するサービス群についても公表資料の内容を踏まえた形でまとめた。
参考リンク: