1月22日開催|ペロブスカイト塗工・乾燥Zoom講座
ベストカレンダー編集部
2025年12月1日 20:48
ペロブスカイト塗工講座
開催日:1月22日
ペロブスカイト太陽電池のスケールアップに直結する「塗工・乾燥」技術を学ぶ公開講座
株式会社AndTechは、R&D開発支援のZoom講座シリーズとして、ペロブスカイト太陽電池をRoll To Rollなど量産プロセスへスケールアップする際に不可欠な塗工・乾燥工程に焦点を当てた実践的なセミナーを開講します。講師はAndanTEC代表の浜本 伸夫氏。数式に頼らず、計算ツールや動画を併用した実習を通じて現象をイメージ化する構成が特徴です。
本プレスリリースの発表日時は2025年12月1日 14:26、セミナーは2026年01月22日(木)13:00-17:00にZoomでライブ配信されます。受講料は45,100円(税込)で、資料は電子配布予定です。詳細・申込URLは同社のセミナー案内ページ(https://andtech.co.jp/seminars/1ef7fd53-39c0-6f1c-88b9-064fb9a95405)に掲載されています。
講座の構成と学べる技術課題:体系的なプログラム
本セミナーは、ペロブスカイト太陽電池の基礎からRoll To Rollでの塗工・乾燥まで、実務に直結する項目を幅広くカバーします。スピン塗工などラボスケールのプロセスから、バー塗工、スロット塗工、グラビア塗工、乾燥設備の設計や風ムラ対策まで、量産化に向けた要点を示します。
以下に主なプログラム構成を掲載します。全ての項目を講義・演習で取り扱う予定で、演習にはRTR(Roll To Roll)計算ツールなどの実演が組み込まれます(ツールは有償品のため配布はありません)。
1.ペロブスカイト太陽電池の概要(項目 1.1〜1.26)
本章では材料・構造・性能推移、発見の歴史、ラボでの作製法など基礎から応用までを体系的に整理します。膜構造や結晶構造、分光感度や各社の開発状況、モジュール化までを含みます。
取り扱う項目は次の通りです。
- 1.1 エネルギー供給と利用の形態
- 1.2 日本の太陽光設備容量
- 1.3 太陽光発電の分類
- 1.4 各種太陽電池の性能変遷
- 1.5 ペロブスカイトの性能変遷
- 1.6 光電変換効率について
- 1.7 有機薄膜と色素増感による方式
- 1.8 ペロブスカイト発見の歴史
- 1.9 ペロブスカイトの結晶構造と特徴
- 1.10 分光感度の優位性
- 1.11 各社の開発状況
- 1.12 屋外での搭載状況
- 1.13 層構成(メソポーラス型・プラナー型・逆層プラナー型)
- 1.14 ラボスケールの作成方法(スピン塗工)
- 1.15 結晶膜の構造影響
- 1.16 平滑化技術(貧溶媒法)
- 1.17 プロセス(塗工〜平滑化〜乾燥)
- 1.18 1ステップ法と2ステップ法
- 1.19 塗工方式と光電変換効率
- 1.20 モジュール化
- 1.21 ドット塗工方式
- 1.22 Roll To Roll方式
- 1.23 1ステップ・メニスカス法
- 1.24 Peccell社の製膜実験機
- 1.25 実用化の3要素(変換効率・耐久性・単価)
- 1.26 封止セルによる耐久化
2.Roll To Rollへのスケールアップ(バー塗工)(項目 2.1〜2.16)
量産を想定したバー塗工の考え方、ワイヤーバーやワイヤーレスバー、レベリング、駆動系や受け座の適正化など工程安定化のポイントを解説します。
項目は以下の通りです。
- 2.1 塗工方式の分類(ダイ方式は3種類だけ)
- 2.2 塗工方式と各種フィルム製品
- 2.3 ペロブスカイトの開発段例(1ステップ・メニスカス塗布法)
- 2.4 薄膜を均一厚みで塗るには(バー塗工)
- 2.5 レベリングで消えるワイヤー跡
- 2.6 最新のワイヤーレス・バー
- 2.7 レベリングの「見える化」
- 2.8 レベリングの支配因子(Orchard式と百分の一減期)
- 2.9 量産のバー塗工
- 2.10 バー回転の有無
- 2.11 ワイヤーバー塗工量の見積り
- 2.12 段ムラ、ワイヤースジの原因と対策
- 2.13 ワイヤーレスバーによる製造安定化
- 2.14 バー真直度の適正化
- 2.15 バー受け座の適正化
- 2.16 駆動部の適正化とカップリングの適正化
3.乾燥方法と方式の決め方(項目 3.1〜3.28)
乾燥は塗工と同等に重要な工程であり、乾燥方式の選定、乾燥ムラ対策、溶媒特性や乾燥中の物性の理解、設備構成(予熱・加熱・絶乾・冷却)などの設計指針を示します。
取り上げる詳細項目は次の通りです。
- 3.1 1ステップ・メニスカス塗布における乾燥
- 3.2 量産工程の乾燥(Roll To Roll)
- 3.3 Roll To Roll工程の乾燥方式
- 3.4 乾燥方式と効率
- 3.5 乾燥ムラを抑制する液濃度
- 3.6 乾燥風の供給方法 (並列と直列)
- 3.7 乾燥風の供給方法 (並行流・向流・側面流)
- 3.8 乾燥に関わる物性値
- 3.9 水系の乾燥速度
- 3.10 塗膜の表面温度は湿球温度 (空気線図)
- 3.11 水と他の溶媒との違い (1) 蒸発潜熱
- 3.12 他の溶媒との違い (2) 飽和蒸気圧
- 3.13 他の溶媒との違い (3) 飽和蒸気圧と温度
- 3.14 物質と熱の拡散(ルイス数)
- 3.15 定率期間と減率期間
- 3.16 限界含水率と固形分濃度
- 3.17 乾燥中の膜内の溶媒移動
- 3.18 2成分系の乾燥挙動
- 3.19 2成分系の乾燥見積もり
- 3.20 共沸混合物の乾燥
- 3.21 一般的な構成 (予熱・加熱・絶乾・冷却)
- 3.22 乾燥効率の支配因子 (噴流)
- 3.23 噴流の距離と減衰
- 3.24 多孔板と二次元ノズル (軸対象とスリット)
- 3.25 多孔板と二次元ノズルの乾燥計算
- 3.26 風ムラ対策 (遮風)
- 3.27 下向き塗工面による風ムラ対策 (密度流)
- 3.28 乾燥起因の面状トラブルと対策(ベナールセル/ハジキ/乾燥中の発泡/白化現象など)
4〜7章と見える化、スケールアップ論(項目 4.1〜7.4)
スロット塗工、グラビア塗工の実務的な注意点、塗工室の換気や気流の可視化、スケールアップに関する考え方を具体的に扱います。スロットダイやスロットギャップ、テンション管理、シムやマニホールド設計など設計寄りの要素も含みます。
該当する細目を記します。
- 4.1 スロット塗工方式 〜 4.14 シムとマニホールド、減圧チャンバー設計まで
- 5.1 グラビア塗工の基本 〜 5.8 端部の厚塗り対策まで
- 6.1 塗工室の気流問題 〜 6.3 FVM解析による気流の可視化まで
- 7.1 スケールアップ論 〜 7.4 Roll To Rollでスケールアップするには
演習・質疑応答、受講形式、申込・問い合わせ先
講義の合間には演習と質疑応答の時間が設けられ、RTR計算ツールやAndGRAPHなどの計算モデルを用いた実演が行われます。演習項目にはマニホールド影響、Ca数と膜厚、下リップの垂れ下がり長、リップ剪断速度の概算、ウェブテンションのGap見積り、スピン塗工・ディップ塗工・潤滑流動モデルの膜厚予想、各種塗工方式の塗布直後のレベリング試算などが含まれます。
演習に関する重要な注意点として、下記の2点が明記されています:*1:内容は変更の可能性があります。および*2:演習で使用するツールは有償品のため配布は行わず、実演のみを行うこと。参加者は実演を通じて解析の考え方や結果の読み取り方を学ぶ形式です。
受講形式と費用、配信方法
本セミナーはライブ配信のWebセミナー(Zoom)です。申し込み後に視聴用のURLが送付されます。配布資料は電子で提供されます。
参加費は45,100円(税込)で、支払いや申し込み方法の詳細はセミナー案内ページに記載されています。URL:https://andtech.co.jp/seminars/1ef7fd53-39c0-6f1c-88b9-064fb9a95405
主催・講師・問い合わせ
主催は株式会社AndTech(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:陶山 正夫)。講師はAndanTEC代表の浜本 伸夫氏で、光学フィルムや電池素材のグローバル企業での製造経験を背景に、現場で活用できるノウハウを提供します。
本件に関する問い合わせ先は株式会社AndTech 広報PR担当 青木。メールアドレスはプレスリリース表記に従い pr●andtech.co.jp(●を@に変更) まで。その他、同社の提供するサービス(技術講習会、講師派遣、出版、コンサルタント派遣、市場動向調査、ビジネスマッチング、事業開発コンサル)や書籍一覧もWebで案内されています(https://andtech.co.jp/、https://andtech.co.jp/seminars/search、https://andtech.co.jp/books、https://andtech.co.jp/business-consulting)。
セミナーの要点整理と参加前に確認すべきポイント
本講座は、数式を前面に出すのではなく、計算ツールや動画を活用した演習により物理現象や工程の挙動を直感的に把握することを狙いとしています。特に以下のポイントが受講により得られる知見です。
- 塗工方式(スピン、バー、スロット、グラビア、リバースグラビアなど)の違いと薄膜での適用条件
- Roll To Rollでの塗工・乾燥に伴う工程設計と風ムラ・乾燥ムラ対策
- レベリングや下リップ現象、Ca数と膜厚、テンション管理など製造安定化のための実践的知識
- 解析ツールの使い方と、演習を通じた現場適用の考え方(ツールは実演のみ)
受講を検討する際は、機器構成や製造ラインの規模、扱う溶媒の特性(蒸発潜熱・飽和蒸気圧など)など、社内で把握しておくと演習の理解が深まります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催 | 株式会社AndTech(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:陶山 正夫) |
| 講師 | AndanTEC 代表 浜本 伸夫 氏 |
| セミナー名 | ペロブスカイト太陽電池のスケールアップのための塗工・乾燥方法(計算ツールや動画を活用した実習) |
| 開催日時 | 2026年01月22日(木) 13:00-17:00(Zoomライブ配信) |
| 参加費 | 45,100円(税込)※電子で資料配布予定 |
| 申込・詳細URL | https://andtech.co.jp/seminars/1ef7fd53-39c0-6f1c-88b9-064fb9a95405 |
| 演習・ツール | RTR計算ツール、AndGRAPH等の実演。ツールは有償のため配布はなし(実演のみ) |
| 問い合わせ | 株式会社AndTech 広報PR担当 青木(pr●andtech.co.jp)※●を@に変更して連絡 |
| 関連分野 | 電子部品・半導体・電気機器、化学(塗工・乾燥・Roll To Roll等) |
以上が本セミナーの内容と申込・問い合わせ情報の整理です。セミナーは講義と実演を組み合わせ、塗工・乾燥のプロセス設計やトラブル対策にすぐ使える知見を提供する構成になっています。詳細は案内ページでご確認ください。
参考リンク: