12月10日発売|高千穂郷・奥阿蘇の山椒を使ったクラフトジン
ベストカレンダー編集部
2025年12月3日 13:31
山椒クラフトジン発売
開催日:12月10日
山椒という日本産スパイスをクラフトジンへ取り込む挑戦
ハウス食品グループ本社株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:浦上博史)は、エシカル・スピリッツ株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役CEO:小野力)と共同で、クラフトジン「Spirits of Terroir -高千穂郷・奥阿蘇 山椒-」を開発しました。プレスリリースは2025年12月3日11時00分に発表され、本製品は2025年12月10日(水)より数量・期間限定で販売されます。
本プロジェクトは、JAPANESE SPICEの一つである山椒の新たな価値創出を目指す取り組みの一環として進められています。生産者の高齢化や自然災害による収穫量減少という課題を踏まえ、地域の生産基盤を強化し、山椒を国内外に向けて広く伝えるための「産地形成プロジェクト」と連動しています。
共同開発に至った経緯と関係者
共同開発は、ハウス食品グループ本社とエシカル・スピリッツが互いの強みを持ち寄ったものです。ハウス食品グループ側は産地形成プロジェクトを通じて収穫した実山椒を提供し、エシカル・スピリッツはクラフトジンの蒸留技術で香りを生かす製品化を担当しました。
プロジェクトに関わる主なパートナーは、しいたけ専門問屋の株式会社杉本商店、南九州大学、地域の生産者らです。こうした連携によって、高千穂郷(宮崎県)・奥阿蘇(熊本県)の地域資源を原料にした製品づくりが進められています。
素材選定と蒸留で引き出す「山椒らしさ」
本製品は、産地形成プロジェクトで収穫された実山椒(乾燥前の実)を主素材に採用しています。実山椒は生の柑橘のようなフルーティな風味が強く、辛味を抑えつつ清涼感と奥行きを持たせるために適した素材だと説明されています。
山椒以外のボタニカルにも地域性のある素材を取り入れ、地域の風土を反映させた香味構成に仕上げています。こうした素材の選定と、エシカル・スピリッツが得意とする素材の香りを生かす蒸留技術の組み合わせにより、「山椒の心地よい刺激」と「軽快な柑橘の風味」が感じられるスッキリした飲み口が実現しました。
使用したボタニカルと香りの変化
本製品に使用されている主な素材は以下の通りです。メインに高千穂郷・奥阿蘇産の実山椒を用い、その他に地域にゆかりのある素材を組み合わせています。
- メイン:高千穂郷・奥阿蘇産の実山椒(乾燥前)
- その他:杉本商店の椎茸の軸、高千穂産釜炒り茶、宮崎県産へべす、阿蘇産とうきび茶
香りの展開は次のとおりです。トップノートで山椒の華やかで瑞々しい清涼感が立ち上がり、ミドルノートで柑橘の甘みが広がり、ラストノートでは山椒の余韻に加えジュニパーベリーのキレがアクセントとして残ります。
- トップノート
- 華やかに山椒が香る。清涼感があり瑞々しい印象。
- ミドルノート
- 山椒の刺激に加えて、柑橘の甘みをしっかりと感じる。
- ラストノート
- 山椒の余韻とジンらしいジュニパーベリーのキレの良さが続く。
蒸留責任者の視点と提案される飲み方
エシカル・スピリッツ 東京リバーサイド蒸溜所 工場長・新納啓は、山椒の要素を十分に感じつつ強すぎないバランスを意識したと述べています。スッキリした切れの良い飲み口で、山椒の刺激と柑橘風味、しっかりした酒質の厚みが特徴だとしています。
推奨の割り方はクラフトジン1に対してソーダ3〜4の割合で、日常の食事とも合わせやすい設計です。具体的には水炊き、唐揚げ、白菜の浅漬けなど身近な料理と合わせやすい味わいと説明されています。
製品仕様と販売スケジュール
製品は「Spirits of Terroir -高千穂郷・奥阿蘇 山椒-」の名前で、容量と価格は次のとおりです。アルコール度数は比較的高めの45度で、375mlのボトルが採用されています。
販売は数量・期間限定での提供となり、発売日は2025年12月10日(水)に設定されています。販売元および窓口はエシカル・スピリッツ株式会社です。
価格・容量・アルコール度数
- 価格:3,200円(税別)
- アルコール度数/内容量:45度/375ml
上記の価格は税別表示で、限定発売である点を踏まえて流通・在庫には注意が必要です。
販売チャネルと店舗情報
販売チャネルはオンラインと実店舗の双方です。オンラインはエシカル・スピリッツ公式オンラインストアにて販売されます(販売ページURLは以下に記載)。実店舗では東京リバーサイド蒸溜所併設のオフィシャルストアおよび同建物内のバー・ダイニングで購入・提供が行われます。
- オンライン:エシカル・スピリッツ 公式オンラインストア(URL:https://shop.ethicalspirits.jp/products/spirits-of-terroir-sansho)
- 店舗販売:エシカル・スピリッツ オフィシャルストア(住所:東京都台東区蔵前3-9-3 1F、東京リバーサイド蒸溜所内)
- 店舗販売:バー・ダイニング『Stage by Ethical Spirits』(住所:東京都台東区蔵前3-9-3 2F、東京リバーサイド蒸溜所内)
産地形成プロジェクトの役割と今後の取り組み
本製品で使用する山椒は、ハウス食品グループと杉本商店、南九州大学、生産者が共同で進める「産地形成プロジェクト」で収穫されたものです。本プロジェクトは2025年4月に本格始動し、同年7月に初収穫を行っています。
プロジェクトの目的は、山椒の生産者拡大とブランド化です。山椒をプレミアム素材として位置づけるとともに、ハウス食品グループの製品やスイーツ・酒類など多様な分野で活用する可能性を模索しています。目標年度としては2027年に本格販売を見込んでいます。
背景となる課題と対応策
山椒は日本原産のスパイスで、しびれを伴う独特の風味と柑橘系の香りが特徴です。近年は海外での注目も高まる一方で、国内では生産者の高齢化や自然災害による収穫量減少が懸念されています。これに対応するため、地域の生産体制の整備とブランド化を進めています。
プロジェクトの取り組みは、単一製品の供給確保だけでなく、地場産品を活かした製品化や販路開拓を通じて地域経済に寄与することも目指しています。今回のクラフトジンは、その取り組みの第一弾として位置付けられます。
過去の協働事例と企業の意図
エシカル・スピリッツとは以前から協業実績があり、シグニチャージン『LAST ELEGANT』『LAST ELYSIUM』の原材料の一部にハウス食品グループの製造過程で生じる未活用スパイス(シナモン、ローズマリー)を活用するなどの取り組みが行われてきました。そうした協働経験が、今回の共同開発にもつながっています。
ハウス食品グループは、これまで「食」を通じて培った知見や技術、人と地域をつなぐ関係性を生かし、新しい価値や体験を創出することを意図しています。具体的な情報は山椒の「産地形成プロジェクト」詳細PDFにもまとめられています(URL:https://housefoods-group.com/newsrelease/pdf/newsrelease_20250422.pdf)。
製品情報の要点まとめ
以下の表は、本記事で触れた「Spirits of Terroir -高千穂郷・奥阿蘇 山椒-」の主要データを整理したものです。販売開始日、価格、成分の主なボタニカル、販売チャネルなどを一覧で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Spirits of Terroir -高千穂郷・奥阿蘇 山椒- |
| 発売日 | 2025年12月10日(水) |
| 価格 | 3,200円(税別) |
| アルコール度数/内容量 | 45度/375ml |
| 主なボタニカル | 高千穂郷・奥阿蘇産 実山椒、椎茸の軸、釜炒り茶、へべす、とうきび茶(+ジュニパーベリー) |
| 推奨の飲み方 | クラフトジン1:ソーダ3〜4。水炊き、唐揚げ等の家庭料理に合わせやすい |
| 販売チャネル | 公式オンラインストア、東京リバーサイド蒸溜所内オフィシャルストア(蔵前)、バー・ダイニング『Stage by Ethical Spirits』 |
| 販売元 | エシカル・スピリッツ株式会社 |
| 関連プロジェクト | ハウス食品グループ主導の山椒「産地形成プロジェクト」:2025年4月本格始動、2025年7月初収穫、2027年本格販売予定 |
| 参照URL | 製品ページ:https://shop.ethicalspirits.jp/products/spirits-of-terroir-sansho / プロジェクト詳細:https://housefoods-group.com/newsrelease/pdf/newsrelease_20250422.pdf |
この記事では、ハウス食品グループ本社とエシカル・スピリッツの共同開発によるクラフトジンの製品背景、素材構成、販売情報、そして山椒の産地形成プロジェクトの位置づけと今後の計画を整理しました。製品は限定販売であるため、購入を検討する際は販売チャネルと発売日を確認することが重要です。
参考リンク: