12月17日開幕 東レがSEMICONで素材・装置を総合展示
ベストカレンダー編集部
2025年12月3日 14:01
東レのSEMICON出展
開催期間:12月17日〜12月19日
東レグループがSEMICON Japan 2025に総合出展 ― 出展の狙いと開催概要
東レ株式会社は、2025年12月3日10時13分付のリリースで、グループ各社とともに「SEMICON Japan 2025」に出展すると発表しました。主催はSEMIで、会期は2025年12月17日(水)から19日(金)まで、会場は東京ビッグサイト東展示棟です。出展ブースは東展示棟の小間番号E4908(APCSエリア)に設置されます。
発表文では、東レ本社(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:大矢 光雄)の表記があり、出展は東レエンジニアリング株式会社、東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー株式会社、東レ・プレシジョン株式会社、株式会社東レリサーチセンターと共同で行われること、ならびに東レグループが半導体分野で素材・装置・分析サービスを三位一体で提供している点が強調されています。
開催日時と場所の要点
開催期間:2025年12月17日(水)〜12月19日(金)。
会場:東京ビッグサイト 東展示棟。出展場所は小間番号E4908(APCSエリア)に位置します。主催はSEMIです。
参考リンクとして、東レの半導体事業サイトおよび「SEMICON Japan 2025」公式サイトが公表されています。これらの情報は出展内容の事前確認や訪問計画に有用です。
展示内容の全体像:素材、装置、水処理、分析サービスを一堂に
東レグループは「次の常識を創る、半導体イノベーターの伴走者」を掲げ、半導体製造工程で使用される多様な製品と技術を一つのブースで総合的に紹介します。出展は素材(A)、装置(B)、水処理フィルター(C)、分析サービス(D)の4分野で構成され、それぞれ複数の製品・技術項目が並びます。
出展の目的は、半導体製造に関わる上流から下流までのニーズに対し、東レのコア技術を組み合わせたソリューションを提示することです。特にポリイミドをはじめとする高機能樹脂、精密加工技術、超純水や膜技術、デバイス解析などが中心に紹介されます。
素材分野(A)の注目点
素材分野では、ポリイミド技術を応用した各種製品や、感光性接着フィルム、PFASフリーのモールド離型フィルム、ダイシングフィルムなど、製造現場の要望に応える複数の材料を展示します。加えて、クリーンルーム用ワイピングクロスや研磨用パッド、半導体製造装置向け各種樹脂素材など、周辺消耗材として重要なアイテムも網羅されます。
素材分野の出展品(リリース記載):
- 工業用高機能不織布 エクセーヌ®
- クリーンルーム用ワイピングクロス
- ウェーハ用精密研磨パッド
- 持続性帯電防止ABS樹脂 トヨラックパレル®
- 導電・帯電防止樹脂 TPS-AE
- 東レPAI樹脂 “TIポリマー”
- 半導体製造装置向けPPS造形物
- 半導体製造装置向けプラスチック素材
- 半導体モールド用離型フィルム(PFASフリー)
- 自己粘着性オレフィン系感圧ダイシングフィルム
- ポリイミド製品(コーティング材、感光性接着剤フィルム)
- 先端半導体実装用材料(開発品)
- 厚膜×ハイアスペクト材料
- 半導体向け仮貼り材料
装置分野(B)と精密加工の展示
装置関連では、東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジーによるウェーハ外観検査装置を紹介します。検査装置は光学式と電子線式の両方式が示され、製造ラインにおける外観検査の高精度化や検出能力の強化に資する技術がアピールされます。
また、東レ・プレシジョンが提供する半導体製造・検査工程を支える精密加工技術も出展されます。これらは部材加工や微細加工、部品の高精度化を通じて検査・製造歩留まりの向上に寄与することが期待されます。
- 装置(B)展示項目
- ウェーハ外観検査装置(光学式、電子線式)
- 半導体製造・検査工程を支える精密加工技術
水処理フィルター(C)と環境配慮技術
半導体製造では超純水の安定供給や、工程で発生する廃水中の有価物回収・減容が重要です。東レは超純水向けの高除去逆浸透(RO)膜をはじめ、限外ろ過(UF)膜、ナノろ過(NF)膜を展示し、製造現場の水処理ニーズに対応するソリューションを提示します。
これらの膜技術は、工程からの排出物に対する効率的な処理、リサイクルや有価物の回収、廃棄物削減に貢献する設計がなされています。展示を通じて、製造コストや環境負荷の低減に向けた具体的な適用事例や性能指標を確認できます。
- 超純水向け高除去逆浸透(RO)膜
- 有価物の回収、廃水減容に貢献する限外ろ過(UF)膜
- ナノろ過(NF)膜
分析サービス(D)と研究支援
分析サービス分野では、株式会社東レリサーチセンターが最先端半導体デバイスに対応した分析技術を紹介します。組成分析や構造分析、不良解析など、デバイス開発や量産に必要な解析メニューが整備されています。
特に不良解析や微細構造の評価においては、デバイスの信頼性向上や工程改善に直結する情報が得られるため、製造メーカーや研究機関にとって重要な役割を果たします。ブースでは分析事例や適用可能な解析手法についての説明も行われる予定です。
- 分析サービス(D)展示項目
- 組成分析、構造分析、不良解析
東レの技術基盤とグループ体制について
発表文では、東レが推進する研究開発の基盤として、「高分子化学」「有機合成化学」「バイオテクノロジー」「ナノテクノロジー」の4つをコア技術として挙げ、これらを組み合わせることで革新的な素材や技術の創出に取り組んでいる点が示されています。
出展は単一企業による展示ではなく、東レグループの複数の専門企業が連携して行う点が特徴です。展示ブースではそれぞれの専門分野(素材設計、プロセス装置、精密加工、分析)が連携した形でソリューション提案を行います。
- 出展企業:東レ株式会社 / 東レエンジニアリング株式会社 / 東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー株式会社 / 東レ・プレシジョン株式会社 / 株式会社東レリサーチセンター
- 掲げるコンセプト:次の常識を創る、半導体イノベーターの伴走者
- コア技術:高分子化学、有機合成化学、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー
これらの取り組みを通じて、企業理念「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の実現を目指すという方針も明記されています。
展示内容の整理と主要情報のまとめ
ここまでに示した出展内容・企業体制・開催情報を整理すると、SEMICON Japan 2025の東レグループブースは、半導体製造に必要な素材、装置、膜・水処理技術、分析サービスを一体的に提示する場になっています。各分野の具体的な出展アイテムは下表にまとめます。
| 分類 | 主な出展項目 |
|---|---|
| 展示会情報 | SEMICON Japan 2025(主催:SEMI)/会期:2025年12月17日〜19日/会場:東京ビッグサイト東展示棟/小間番号E4908(APCSエリア) |
| 出展企業 | 東レ株式会社、東レエンジニアリング株式会社、東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー株式会社、東レ・プレシジョン株式会社、株式会社東レリサーチセンター |
| 素材(A) | エクセーヌ®(高機能不織布)、クリーンルーム用ワイピングクロス、ウェーハ用精密研磨パッド、トヨラックパレル®(帯電防止ABS)、TPS-AE(導電・帯電防止樹脂)、TIポリマー(東レPAI樹脂)、PPS造形物、プラスチック素材、モールド用離型フィルム(PFASフリー)、感圧ダイシングフィルム(自己粘着性オレフィン系)、ポリイミド製品(コーティング材、感光性接着剤フィルム)、先端実装用材料(開発品)、厚膜×ハイアスペクト材料、仮貼り材料 |
| 装置(B) | ウェーハ外観検査装置(光学式、電子線式)、半導体製造・検査工程を支える精密加工技術 |
| 水処理フィルター(C) | 超純水向け高除去逆浸透(RO)膜、限外ろ過(UF)膜、ナノろ過(NF)膜(有価物回収・廃水減容対応) |
| 分析サービス(D) | 組成分析、構造分析、不良解析(最先端半導体デバイス対応) |
| 技術基盤 | 高分子化学、有機合成化学、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー(4つのコア技術) |
| 参考リンク | 東レ半導体事業ウェブサイト、SEMICON Japan 2025 公式サイト、東レ リリース(関連リンク) |
この記事では、東レがSEMICON Japan 2025で展示する全項目を整理して提示しました。会期中のブースでは、それぞれの製品・技術の特長や適用事例、解析・評価の具体的な方法などが紹介される予定であり、素材・装置・分析・水処理といった複合的なニーズに対する総合的な提案が行われます。
発表日時および出展の要旨は、東レ株式会社のプレスリリース(2025年12月3日 10時13分)に基づいています。詳細や最新の出展情報は、上記の東レ半導体事業ウェブサイトおよびSEMICON Japan公式ページで確認できます。
参考リンク: