カンヌで英語ピッチへ導くATMOVIE参加者募集
ベストカレンダー編集部
2025年12月3日 16:27
ATMOVIE参加者募集
開催期間:12月3日〜12月28日
世界基準の企画力を養成する新規育成プログラム、ATMOVIE GLOBAL TRACKが始動
株式会社アットムービーは、独立行政法人日本芸術文化振興会の「文化芸術活動基盤強化基金」による「クリエイター等支援事業(育成プログラム構築・実践)」の採択を受け、特別プログラム「ATMOVIE GLOBAL TRACK(アットムービー グローバル トラック)」の参加者募集を開始しました。プレスリリースは2025年12月3日12時30分に発表されています。
本プログラムは、日本発のオリジナル企画を国際舞台で通用するかたちに磨き上げることを目的とし、最終的には選抜されたファイナリスト5名が2026年5月に開催される第79回カンヌ国際映画祭の場で企画ピッチを行う機会を得ることができる点が特徴です。応募時点でプロデューサーとしての経歴の有無は問われません。
なぜ今、国際共同製作や英語ピッチが重要なのか
国内の映画製作は製作委員会方式が主流で、複数企業が出資する堅牢な仕組みによりヒット作を支える一方で、関係者が多くなることでオリジナル企画が劇場公開に至るまでのハードルが高まっている問題があります。
対照的に海外では、動画配信プラットフォームの台頭や各国の文化芸術支援の強化によりオリジナル企画へ投資する動きが活発です。その結果、作品は国境を越えて広く配信される機会を得ています。日本のクリエイターがこの潮流に乗るためには、国際共同製作をリードできるプロデュースマインドと実践的スキルの習得が求められます。こうした背景を受けて立ち上がったのが本プログラムです。
- 採択事業:文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等支援事業)
- 主催:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会
- 実施団体:株式会社アットムービー
半年で完成させる実践的カリキュラムと選考スケジュール
プログラムは2026年1月から6月までの半年間で構成され、国際映画祭やコンテンツマーケットを想定した実戦的なカリキュラムにより、海外展開に必要なスキルとマインドを養います。最終的にはオリジナル企画の英語によるピッチを完成させることを目標としています。
カリキュラムの途中で審査が実施され、2026年5月12日から開催される第79回カンヌ国際映画祭にて企画ピッチに登壇するファイナリスト5名が選抜されます。併せて開催される映画の見本市「Marché du Film(マルシェ デュ フィルム)」では、日本がCountry of Honour(カントリーオブオナー)に選ばれており、世界から日本映画へ注目が集まるタイミングでの出展・提案が可能です(参考:日本貿易振興機関(ジェトロ)2025年10月28日公開の案内)。
- 募集開始:2025年12月3日(プレスリリース発表日時)
- 募集締切:2025年12月28日(日)23:59
- プログラム期間:2026年1月〜2026年6月(半年間)
- カンヌ国際映画祭・ピッチ登壇:第79回カンヌ国際映画祭(2026年5月12日開始)でファイナリスト5名が登壇
プログラムの特徴
本プログラムは座学中心ではなく、メンターと参加者のインタラクティブなコミュニケーションを重視します。メンター陣による実務に近い指導と、参加者同士のフィードバックを通じてプロデューサーマインドの向上を図ります。コーチングによる個別サポートも予定されています。
また、英語ピッチを完成させることが最終目標のため、英語での表現力や異文化理解、国際共同製作に関する交渉力など、実務的なスキルに重点を置いた内容が組まれる予定です。メンター陣の詳細は専用ページで随時発表されます。
メンター体制とチーフメンター—実務経験を持つ現役プロデューサー陣
本プログラムには、国内外で映画・ドラマ製作に現役で携わるプロデューサーがメンターとして参加します。単なる講義形式ではなく、実践的な指導と対話を通じて参加者の視座と実力を高める点が強調されています。
プログラムのチーフメンターには株式会社アットムービー代表取締役プロデューサーの森谷雄(もりや・たけし)が就任します。森谷は長年にわたりテレビドラマや映画制作の現場でプロデュースを行ってきた人物です。
- チーフメンター:森谷雄(もりや・たけし)
- 出身:愛知県。日本大学芸術学部映画学科卒。
- 経歴要旨:フジテレビで27歳でプロデューサーデビュー後、株式会社アットムービー代表取締役として活動。
- 主なプロデュース作品(テレビ):「天体観測」(フジテレビ)、「ザ・クイズショウ」(日本テレビ)、「深夜食堂」(毎日放送)など。
- 主なプロデュース作品(映画):『しあわせのパン』(三島有紀子監督)、『曇天に笑う』(本広克行監督)、『最初の晩餐』(常盤司郎監督)ほか多数。
- 近年のプロデュース例:ドラマ「東京ラブストーリー」(FOD/Amazonプライム)、映画『ミッドナイトスワン』(内田英治監督/第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか9部門受賞)、映画『Dr.コトー診療所』(中江功監督)、『35年目のラブレター』(塚本連平監督)など。
- その他:堤幸彦監督、本広克行監督、佐藤祐市監督らと共に立ち上げたクリエイティブコミュニティSUPER SAPIENSSによる長編第1弾作品『THE KILLER GOLDFISH』は世界12か所の国際映画祭にセレクトされています。
森谷のコメントとしては、カンヌ国際映画祭で各国のプロデューサーが英語でプロジェクトをピッチする光景を目の当たりにして、日本のクリエイターも自身の熱意を自分の言葉で伝えるべきだという考えから本プログラムを立ち上げた旨が述べられています。参加対象はプロデューサーに限らず、企画を持つ人であれば誰でも挑戦できる点も強調されています。
応募要項と求める人材像、提出物の詳細
本プログラムは、経験や実績以上に「自分の作品を世界に届けたい」という情熱と国際舞台で挑戦する意欲を重視します。応募にあたっては専用ページを確認のうえ、所定の方法で提出してください。募集専用ページ:https://www.global-track.net/1st/
応募の締切は2025年12月28日(日)23:59までです。所定の期日までに提出が必要な書類やデータがありますので、余裕を持って準備することが求められます。
募集条件(求める人物像)
- プログラムの全期間に積極的に参加できる方
- オリジナルの企画・物語を映像作品として世界に届けたいという強烈な意志がある方
- 新しい挑戦や学びを前向きに楽しめる方
- 英語によるピッチが可能、または2026年5月までに英語でピッチできるようになる強い意志がある方(現時点の流暢さは不問)
- チームでの共創・共同製作に前向きであり、仲間のフィードバックを尊重できる方
- 国際共同製作にオープンであり、世界で活躍する視座を身につける成長意欲がある方
- 海外市場・海外映画祭・国際共同製作に興味を持っている方
- 新しい技術(AI/Web3など)に積極的に触れることができる方
応募時に必要な提出物
応募に際しては以下の3点が必要です。すべて所定の形式で提出してください。
- これまでのご経歴が分かるエントリーシート
- 既にご自身でお持ちの作品に関する企画書(表現内容は自由)
- ご自身で企画を語るショートピッチ動画(2分以内、英語)
応募専用ページには詳細な応募手順と提出先、選考スケジュールが掲載されているため、必ず確認のうえ応募してください。関連リンクとして株式会社アットムービーの公式サイトも参照可能です:https://www.atmovie.tv
要点整理:ATMOVIE GLOBAL TRACKの全体像
以下の表は、本プログラムの主要な情報を整理したものです。採択の根拠、実施期間、選考プロセス、応募要件、必要書類、運営体制、関連リンクまでを網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プログラム名 | ATMOVIE GLOBAL TRACK(アットムービー グローバル トラック) |
| 発表(リリース)日 | 2025年12月3日 12:30(株式会社アットムービーによるプレスリリース) |
| 採択・資金提供 | 独立行政法人日本芸術文化振興会 設置の文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等支援事業) |
| 主催 | 文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会 |
| 実施団体 | 株式会社アットムービー |
| 募集期間 | 〜2025年12月28日(日)23:59 |
| プログラム期間 | 2026年1月〜2026年6月(半年間) |
| 選抜・登壇イベント | 第79回カンヌ国際映画祭(2026年5月12日開始)での企画ピッチ(ファイナリスト5名) |
| 提出物 | エントリーシート、企画書、ショートピッチ動画(2分以内・英語) |
| 応募条件(主な要件) | 経験不問。プログラム全期間参加可能で、英語ピッチに向けた意志と国際共同製作への意欲があること |
| メンター | 国内外で現役の映画・ドラマプロデューサーが参画(チーフメンター:森谷雄) |
| 関連リンク | https://www.global-track.net/1st/、https://www.atmovie.tv |
| 株式会社アットムービー(会社概要) | 所在地:東京都渋谷区神泉町5-2 塩入小路2ビル4F/代表:森谷 雄/設立:2000年11月/事業内容:プロデュース事業、テレビドラマ・劇場映画の企画・制作・プロデュース等 |
本記事では、プログラムの背景、目的、スケジュール、メンター体制、応募要項と必要書類までを漏れなく整理しました。国際共同製作や英語ピッチを通じて日本発のオリジナル企画を世界へ届ける機会として位置づけられており、関心のある方は募集専用ページで詳細を確認のうえ、所定の期日までに応募してください。
参考リンク: