QR表示で支払い完了、JPYC対応『Avacus Pay』発表
ベストカレンダー編集部
2025年12月4日 20:23
Avacus Pay発表
開催日:12月4日
日常と溶け合うWeb3決済──Avacus Payの全体像
2025年12月4日15時10分、SOWAKA PTE. LTD.(本社:シンガポール、代表:松田 航)が提供するWeb3スーパーアプリ「Avacus(アバカス)」は、円建てステーブルコインを発行するJPYC株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:岡部 典孝)と連携し、次世代型Web3決済ソリューション「Avacus Pay」を正式発表しました。
発表では、スマートフォンやタブレットのアプリからQRを表示するだけで支払い・受け取りが完了する点、レジ改修や専用端末が不要で導入ハードルが低い点、さらに決済手数料が0%である点が強調されています。ブロックチェーンを意識させないユーザー体験(UX)を目指していることも明記されており、日常的なQR決済と同じ感覚でJPYCを使える設計が採用されています。
発表の背景と法的整備
発表文にある通り、JPYC株式会社は2025年8月に資金移動業者(関東財務局長 第00099号)として正式に登録されました。この登録により、JPYCは日本法下で円と同等の価値を持つ電子決済手段としての位置づけが明確になり、法的裏付けを持った決済資産として活用できる環境が整いました。
Avacusはこの制度環境の変化を踏まえ、事業者が簡単にJPYCを受け取れる仕組みを提供するためにAvacus Payを開発しました。発表では「誰でもストレスなく使える、ブロックチェーンを意識させないWeb3決済」を実現することが掲げられています。
- 発表日:2025年12月4日 15:10
- 提供事業者:SOWAKA PTE. LTD.(Avacus)
- 連携先:JPYC株式会社(円建てステーブルコイン「JPYC」)
導入の仕組み:ガスレス設計と手数料構造
Avacus Payのコアは、Web3の技術を裏側で処理し、ユーザーにとって従来のQR決済と同等の操作感を提供することです。発表内容では、Avacusが新たに開発した『ガスレスシステム』により、ガス代の手間を最小化している点が説明されています。
この仕組みにより、ユーザーはJPYC残高だけで支払いを完結でき、Web3特有のガス代を意識する必要がありません。事業者は「ガス代0で運用する」または従来式で運用するかを選択でき、ビジネス要件に応じた運用が可能です。
主要機能と運用オプション
- ガスレスシステム
- Avacus独自の自動ガス処理により、支払い時にユーザーがガス代を意識する必要がない。JPYC残高だけで決済が完結する。
- 決済手数料0%
- 店舗側の決済手数料は0%。通常のQR・カード決済(約2.5〜3.25%)と比較してコスト削減効果が期待できる。
- 店舗ポイント還元機能(有料オプション)
- 決済金額の一部を店舗独自ポイントとして自動付与可能。転送不可・店舗内限定・有効期限設定など柔軟に設計できる。
これらの設計により、ユーザーは既存のQR決済と同じ操作で支払いができ、店舗は運用コストを抑えつつリピート施策を組み込むことができます。ポイント還元は顧客ロイヤリティ向上や販促費の管理にも活用しやすい形で設計されています。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| ガス処理 | 自動で裏側処理、ユーザーは非認識(ガスレス) |
| 決済手数料 | 店舗負担0%(選択による運用も可能) |
| ポイント機能 | 店舗が還元率等設定可能(有料オプション) |
| 導入に必要な設備 | スマホ/タブレットとアプリのみ、専用端末不要 |
店舗側の導入効果と運用支援「AIM」
Avacus Payは、導入による事業者側の効果も具体的に示しています。発表資料では経理業務の簡素化、粗利改善、使われるポイント設計によるリピート促進を主要な効果として挙げています。
経理面ではJPYCの受け取りを記録するだけで基本処理が完結すると説明されており、暗号資産会計のような特別扱いは不要とされています。粗利面では、月商1,000万円の店舗で年間約300万円のコスト削減効果を例示しており、店舗ポイント施策を行っても粗利改善が見込めるとしています。
AIM(Avacus Infrastructure for Merchants)による導入支援
Avacusは導入支援サービス「AIM」を併せて提供します。AIMでは導入初期の立ち上げサポート、事業者からの問い合わせ対応、運用状況のレポート、Web3特有の不明点へのフォローなど、店舗が安心してJPYC決済を導入・運用できる体制を整えています。
- 導入初期の立ち上げサポート
- 事業者からの問い合わせ対応
- 運用状況のレポート提供
- Web3特有の不明点に対する技術・運用フォロー
これにより、技術的な負担や運用面での不安を軽減し、決済インフラ(Avacus Pay)と運用支援(AIM)の両輪で導入企業がスムーズに運用できることが目指されています。
代表コメントと企業紹介
SOWAKA PTE. LTD. 代表取締役 松田 航は発表文で、JPYCの法的位置づけが明確になったことを背景に、Web3決済の普及を後押しする立場を示しています。コメントでは、Avacusがフロントエンドとして誰もが自然に使える決済体験を広げるという意図が表明されています。
会社概要としては、社名がSOWAKA Pte. Ltd.、代表は松田 航、所在地はシンガポール、事業概要はWeb3スーパーアプリ「Avacus」やWeb3広告配信「Avacus Connect」の開発・運営、ブロックチェーン技術研究、AIプロダクト開発などが記載されています。公式サイトは https://sowaka.io/、関連リンクとして https://avacus.cc/ が示されています。
導入スケジュール、KPI、パイロット募集の詳細
Avacusは段階的な導入スケジュールと初年度の目標を明示しています。スケジュールは2026年Q1からの一部店舗でのパイロット導入(5→15→30店舗へ順次拡大)、2026年Q2で100店舗への導入拡大を計画しています。
初年度KPIとしては、導入1,000店舗、月間流通額1.5億円、リピート率65%を目標に設定しています。これらはパイロットを通じた実運用データを基に順次検証・拡大していく計画です。
パイロット店舗募集の条件と提供内容
パイロット店舗の募集対象と提供内容は以下の通りです。対象は飲食・小売チェーン、直営D2C、来店頻度の高いサービスに向けられています。提供内容はQR POS連携、店頭POP・操作ガイド、インボイス対応支援など、導入と運用の初期段階をカバーしています。
- 対象:飲食・小売チェーン、直営D2C、来店頻度の高いサービス
- 提供内容:QR POS連携、店頭POP・操作ガイド、インボイス対応支援
- 連絡先:info@sowaka.io
募集は導入フェーズでの実務的な検証と、店舗側のフィードバックを得るためのものであり、AIMによる運用支援を組み合わせた形で展開されます。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年Q1 | パイロット導入開始(5→15→30店舗へ順次拡大) |
| 2026年Q2 | 100店舗での導入拡大を計画 |
以上のスケジュールと提供体制により、Avacusは実店舗におけるWeb3決済の実運用を段階的に検証し、スケールさせていく方針です。
要点の整理と連絡先
ここまでの内容を整理すると、Avacus PayはJPYCと連携したQRベースのWeb3決済であり、レジ改修や専用端末を必要とせず、ガスレスのUXを実現することでユーザーと店舗双方の導入負担を下げる設計になっています。店舗側は決済手数料0%の運用が可能で、ポイント還元を含む施策によりリピート促進と粗利改善を期待できます。
パイロット募集や導入に関する問い合わせは、発表に記載された連絡先宛てに行う形式です。企業情報や関連リンクも発表文に示されており、実務での検討がしやすい構成になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表タイトル | Avacus、次世代決済ソリューション「Avacus Pay」を発表(JPYC対応) |
| 発表日 | 2025年12月4日 15:10 |
| 提供者 | SOWAKA PTE. LTD.(Avacus) |
| 連携先 | JPYC株式会社(円建てステーブルコイン「JPYC」) |
| 主要特徴 | QR表示のみで決済、レジ改修不要、専用端末不要、ガスレスシステム |
| 決済手数料 | 店舗側0%(オプション・運用選択あり) |
| 店舗ポイント | 有料オプションで自動付与。転送不可/店舗内利用限定/有効期限設定可 |
| 導入支援 | AIM(導入初期サポート、問い合わせ対応、運用レポート等) |
| スケジュール | 2026年Q1パイロット開始(5→15→30店舗)、2026年Q2で100店舗拡大を計画 |
| 初年度KPI | 導入1,000店舗、月間流通額1.5億円、リピート率65% |
| パイロット対象 | 飲食・小売チェーン、直営D2C、来店頻度の高いサービス |
| 提供物 | QR POS連携、店頭POP・操作ガイド、インボイス対応支援 |
| 連絡先 | info@sowaka.io |
| 関連リンク | https://avacus.cc/、https://sowaka.io/ |
以上が発表内容の整理です。Avacus Payは、法的な整備が進んだJPYCを決済の中核に据え、既存のQR決済と同等の使い勝手を提供しつつ、店舗側のコスト削減や顧客ロイヤリティ向上を目指す設計となっています。問い合わせ・パイロット応募はinfo@sowaka.io宛てに行う旨が案内されています。
参考リンク: