ChatSense、社内資料を数分でスライド化するRAG機能β版

社内資料を読み込んで数分でプレゼン化する「RAGスライド生成」β版が登場

株式会社ナレッジセンスは、法人向け生成AIサービス「ChatSense」において、新サービス「RAGスライド生成」（β版）をリリースしたと2025年12月5日付のリリースで発表しました。本機能は社内に分散するPDF資料、議事録、ナレッジベースなどを横断的に読み込み、AIが自律的に要点を抽出して数分でプレゼンテーション用スライドへと構造化することを目的としています。

発表文では、RAG技術を活用することで、社内データに根ざした精度の高い出力を維持しつつ、スライド全体で一貫したトーンや見た目を含めた5〜10枚程度のスライドを自動生成できる点が強調されています。問い合わせ窓口として、https://chatsense.jp/contact?utm_source=254 が案内されています。

サービスの位置づけとリリース日時

発表日: 2025年12月5日 10時21分。今回のリリースはβ版での公開であり、正式版の料金や詳細仕様は後日に公表される予定です。本リリースはChatSenseという法人向けChatGPTサービスの機能追加として行われています。

ChatSenseはセキュリティ強化を図った形でChatGPTを利用可能にする企業向けサービスで、東証プライム上場企業を含む500社以上で導入実績があると記載されています。RAGスライド生成は、その既存のRAG（Retrieval-Augmented Generation）機能の出力をスライド形式に自動で構造化する新機能です。

RAGスライド生成の機能と活用イメージ

RAGスライド生成は、社内データを何度も参照しながら重要なポイントを抽出し、章立てや見出し、箇条書きなどの形式でスライドを生成します。人手で行うと数時間かかる資料の読み込み・整理・スライド化を数分で完了させることを想定して設計されています。

以下では、発表文に明記された主な機能を整理します。実際の利用時には複数ソースの参照や出力根拠の提示など、精度の担保に関する挙動が重要になります。

• 自律的な要点抽出: PDF、議事録、ナレッジベース等を横断して読み込み、重要箇所を抽出・整理します。
• 自動構造化（5〜10枚）: 抽出した内容を基に、章立て・見出し・箇条書きで構成案を作成し、5〜10枚程度のスライドに自動で落とし込みます。
• 一貫したビジュアルとトーン: タイトル、見出し、箇条書き等を整え、スライド全体で雰囲気やレイアウトが揃うように出力します。社内共有にそのまま使えるレベルを目標にしています。

処理の流れと期待される効果

発表では、RAGスライド生成が「ステップバイステップで内容を検討」しながら構成案を作成する点が強調されています。これは単純な要約やテンプレート置換とは異なり、複数ドキュメントを参照して根拠を確認しつつスライド化するプロセスを示しています。

現場で期待される効果として、会議準備時間の短縮、社内資料の横断的な整理による一貫性の向上、そして専門担当者が行っていた初期構成作業の効率化が挙げられます。なお、β版であるため、料金や仕様の最終決定は正式版リリース時に通知されます。

ChatSenseの特徴、導入実績、関連サービス

ChatSenseはChatGPTをベースに、法人利用に適したセキュリティ対策や運用機能を付与したサービスとして位置づけられています。ナレッジセンスが提供しており、企業・官公庁・総合大学など幅広い法人で採用されていると公表されています。

発表文に示されているChatSenseの主な特徴は以下の通りです。これらの特徴は、導入時の運用負荷軽減や情報統制の面で重要な要素です。

1. チャット内容をAIの学習から守る機能 — エンタープライズプラン、ビジネスプラン、無料のスタータープランいずれでも利用可能な共通機能として提供。
2. 業務向けの独自機能群 — プロンプトを社内で共有する機能、メンバー一括管理、フォルダ＆ドラッグ整理、プロンプトテンプレート機能などを搭載。多くは無料プランでも利用可能。
3. 導入ハードルを下げる料金体系 — 初期費用が無料で、最低利用期間の縛りがない点を強調。まず試して導入検討する用途にも配慮。

関連サービスと技術的な接続性

ナレッジセンスはChatSense以外にも生成AIに関する複数のサービスを展開しています。プレスリリース内では生成AIテストサービス「Ozone」や、AIエージェントに関する情報、Boxデータ連携、エンタープライズサーチ対応などの取り組みが紹介されています。

関連リンクとして、ChatSenseのトップページ（https://chatsense.jp/）やブログ記事群が案内されており、具体的な利用方法やケーススタディは各ページで確認可能です。社内データの連携や検索機能の強化は、RAGスライド生成を有効に使う上で重要な前提になります。

会社概要と提供エリア、リソース一覧

リリース文の末尾にはナレッジセンスの会社概要が明記されています。所在地や代表者、設立日、事業内容などの基本情報は導入検討時に参照すべき基礎データです。

また、発表では提供・販売エリアとして東京都（港区本社）、新潟県新潟市、滋賀県大津市、長崎県長崎市が明記されています。これらの地域におけるサービス提供に関する情報が記載されている点も合わせて確認できます。

この記事では、プレスリリースに記載された全情報を基にRAGスライド生成の機能、ChatSenseの特徴、会社情報、関連サービス、提供エリアを整理して紹介しました。β版としての公開段階であり、料金や最終的な仕様は正式版リリース時に改めて公開される点に注意が必要です。