カップヌードルが2年連続でCM好感度総合1位に選出

CM好感度発表

開催日:12月10日

CM好感度発表
なんでカップヌードルが1位になったの?
話題性の高いタレント起用やパロディ、視覚的な意外性を活かしたCMがテレビとWebで拡散。生活必需品として日常に結びつけた表現が幅広い支持を集め、調査対象6,596銘柄の中で高評価を得ました。
大谷翔平がタレント部門で首位になった理由は?
年間で16社に出演する高い露出と、リフティングやCG対決など身体性と意外性を生かした演出が評価。CMでしか見られないストーリー性が視聴者の好感を集め首位になりました。

日清食品『カップヌードル』が2年連続でBRAND OF THE YEARに輝く理由

CM総合研究所は、2025年度(集計対象:2024年11月度〜2025年10月度)の「BRAND OF THE YEAR 2025」を発表しました。発表は2025年12月10日15時00分付で行われ、今回の調査では合計6,596銘柄を対象にCM好感度を集計しています。

その結果、総合1位には日清食品の『カップヌードル』が選ばれました。日清食品は前年の『チキンラーメン』に続き2年連続の栄冠となり、生活者の関与度が高い生活必需品カテゴリが引き続き高評価を得たことが示されています。

CM好感度No.1は『カップヌードル』日清食品がV2  大谷翔平はタレント部門で歴代初の現役アスリートで首位 画像 2

『カップヌードル』CMのクリエイティブ要素と受容

受賞に寄与したCMのテーマには、話題性を生むキャスティングやパロディ的な要素、視覚的な意外性が挙げられます。たとえば、CANDY TUNEのメンバーが浜辺でイカ型の風船割りに苦戦する場面に吉田沙保里が登場して大量の風船をたたき割る演出や、『FRUITS ZOMBIE』のPVを思わせるパロディで、野菜と“謎肉”をモチーフにしたキャラクターが踊る内容が報告されています。

これらの演出は、テレビとウェブ双方での話題化や拡散をねらったものであり、生活者の注目を集めるためのストーリーテリングと視覚的インパクトが高く評価されたと分析されます。

  • 代表的なCM演出: 浜辺の風船割り(吉田沙保里登場)、『FRUITS ZOMBIE』パロディのキャラクター踊り
  • 評価の要因: タレント起用の話題性、パロディやユーモアによる視覚的訴求、生活者の共感を誘う設定
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上位銘柄とそのクリエイティブ傾向:日用品から外食系まで

本年度のランキング上位には食料品、アルコール、フードデリバリー、外食産業など、消費者の生活動線上にあるカテゴリが多く並びました。こうしたカテゴリは生活者の関与が高く、日常の文脈にCM表現を結びつけやすいことが強みとされています。

具体的な事例として、2位にはUber Eats Japan/Uber Eatsが入り、過去最高のCM好感度を記録しました。3位以下は公表資料に詳細があるものの、上位陣の特徴としては「日常の出来事を切り取る」描写と「タレントの親しみやすさ」を組み合わせた表現が目立ちます。

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Uber EatsのシリーズCMの特徴

Uber EatsのCMはコピーの「Uber Eatsで、いーんじゃない?」のもと、家族や日常のシーンで起きるアクシデントをユーモアを交えて描くシリーズで好評でした。中尾明慶・仲里依紗夫妻が出演するシリーズや、寒い日に大量の衣服を着込んでラーメン屋に向かうシーン、家族で外食中に中尾がリスに追い回されるシーンなどが挙げられます。

これらは、サービス利用の利便性や心理的な後押し(「外食に行くのも、配達で済ますのも、どちらでも良い」)を柔らかく示す手法として受け止められています。

上位カテゴリの共通点
生活動線上にある商品の訴求、日常シーンへの落とし込み、タレントやストーリーテリングによる親和性の高さ
クリエイティブ傾向
ユーモアや意外性、ローカル性を活かした多様なシリーズ展開(例:地域ごとのネタや職業ロールプレイ)
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タレントとWebCMの評価――大谷翔平が歴代初の現役アスリート首位に

CMタレント好感度部門では、16社のCMに出演した大谷翔平が年間を通して圧倒的な存在感を示し、現役アスリートとしては歴代初の首位となりました。伊藤園『お〜いお茶』ではサッカーボールでのリフティングを披露し、セコムのCMでは長嶋茂雄の現役時代をCGで再現した演出の中で大谷と対決するという構成が放送されました。

大谷の起用事例は、スポーツ選手ならではの身体性や意外性を生かした演出が多く、CMでしか実現できないストーリー性が支持を集めたことが示されています。

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その他のタレント動向

目黒蓮はキリンビール『晴れ風』やキリンビバレッジ『午後の紅茶』、任天堂『マリオカートワールド』、カルビー『ミーノ』、不二家など多数のCM出演で女性支持を獲得しました。また、今田美桜はIndeedやP&Gなどへの出演で女性タレント部門の首位となりました。

タレント起用は、性別・世代別の支持獲得を目的に多方面で展開され、個々の出演作の特色が総合的な好感度に影響を与えています。

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WebCM好感度の新設とその意義

2025年度は新たに「WebCM好感度」部門が設けられました。この部門は、CM好感度調査のアンケートにおいて、調査実施日時点で東京キー5局でのテレビ放映がされていないWebCM相当の票を集計したものです。集計対象にはWebCM、公式ホームページ、公式YouTubeチャンネル、公式SNS(Instagram/Facebook/X/TikTok等)、スマートフォンアプリ内の広告表示などが含まれます。

商品別WebCM好感度1位はハーゲンダッツ ジャパン/ハーゲンダッツで、新木優子出演の「いちご練乳みるく」篇が注目されました。「日本の夏のハーゲンダッツ。」をコピーに、浴衣姿の新木が縁側で『いちご練乳みるく』を味わう情緒的な表現が評価されています。

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調査概要、公開資料と要点の整理

本調査を実施したのはCM総合研究所(所在地:東京都千代田区、代表:関根心太郎)で、結果の詳細は専門誌『CM INDEX』2025年12月号(12月15日発売)やCM総合研究所のウェブサイトで公開されています。ランキングの詳細ページおよび関連リリースは以下で確認できます。

また、調査表現に関する注意として、企業・銘柄・作品名は同研究所のデータベース登録名称を用いており、正式名称と異なる場合がある点、そして「CM好感度」は株式会社東京企画の登録商標である点が明記されています。データ使用時は事前連絡が必要です。

  1. 発表日: 2025年12月10日 15:00
  2. 調査対象期間: 2024年11月度~2025年10月度
  3. 集計対象銘柄数: 6,596銘柄
  4. 公表媒体: 『CM INDEX』2025年12月号、CM総合研究所ウェブサイト

プレスリリース全文や関連リスト、148銘柄を対象とした「消費者を動かしたCM展開」などの詳細は、CM総合研究所の該当ページで公開されています。

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主要ポイントのまとめ

以下の表は、本記事で取り上げた主要な数値・事実を整理したものです。発表日やランキング上位、調査対象などを明確にし、今回の調査で示された傾向を一目で把握できるようにまとめています。

項目 内容
発表機関 CM総合研究所(東京都千代田区、代表:関根心太郎)
発表日時 2025年12月10日 15:00
調査期間 2024年11月度〜2025年10月度
集計対象銘柄数 6,596銘柄
BRAND OF THE YEAR 2025(1位) 日清食品/カップヌードル(2年連続)
2位 Uber Eats Japan/Uber Eats(自己最高の好感度、2年連続2位)
CMタレント好感度(1位) 大谷翔平(16社のCM出演、現役アスリートで歴代初の首位)
WebCM好感度(商品別1位) ハーゲンダッツ ジャパン/ハーゲンダッツ(新木優子出演「いちご練乳みるく」篇)
関連資料 リリース(消費者を動かしたCM展開)TOP10詳細

今回のランキングおよび関連情報は、クリエイティブの潮流と生活者の反応を可視化するためのデータとして公開されています。各社のCM展開やタレント起用の傾向、Webを含むメディア環境の変化が好感度にどのように影響しているかを示す資料として、詳細なランキングや個別のCM分析は公式ページや専門誌で確認できます。

また、企業・銘柄・作品名はCM総合研究所データベースの登録名称を使用しているため、正式名称と異なる場合がある点、ならびに「CM好感度」は株式会社東京企画の登録商標である点に留意する必要があります。データの利用には事前連絡が求められています。

参考リンク: